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タイの工業団地事情

2009年6月14日(日) 23時30分(タイ時間)

カビンブリ工業団地 (Kabinburi Industiral Zone)
Mr. Sutham Chanchamcharat
(Asst. Managing Director)

 世界的な不況や国内の政情不安で、誰もが新たな投資を控えているが、そのような時期こそ行動を起こすタイミングといえよう。今なら投資委員会(BOI)の恩典認可が取得しやすく、工業団地など用地確保で有利な交渉が可能で、労働力も人材も確保しやすい。本格的な景気回復にはもう少し時間を要するだろうが、先を見越してこの時期に新規稼動や事業拡張に踏み切る企業があるのも確かだ。

 タイ経済をけん引する主要産業が軒並み低迷した今回の不況は、1997年に発生した通貨危機よりも厳しいように思える。自動車産業は、国内販売(新車)は4月に前月から下げ幅をようやく縮小させたが、輸出台数は前年同月比で半分近くまで落ち込んだまま。精密機器(および部品)の輸出も同じく、中国への輸出が戻り始めているようだが、全盛期とは比較にならない量と額だ。

 輸入が輸出以上に落ち込んでいるので、その分は救われているのだろうが、このような消費の落ち込みも心配だ。企業であれ個人であれ、先行きが不安なので支出・出費を抑える、当然モノが売れなくなる。推して知るべしの悪循環だ。

 前回の不況のとき、政府は突破口の一つを観光に見出し、まずまず成功した。しかし今回は政情不安で外国人旅行者が激減、観光業界も打撃を受けている。旅行者は時期が来れば戻ってくるだろうが、空港封鎖や非常事態宣言の後遺症はすぐに消えることはあるまい。輸出と観光の二人三脚が、タイにとって重要だと感じている。

 現政権の経済運営能力については批判的な意見が多いが、評価にはもう少し時間を必要とするだろう。経済政策と同様に大切なのは、政権の安定だ。これまでのような短命政権が繰り返し続くとなると、経済政策が効果的でもあっても無駄に終わってしまい、少なくとも回復の時期は確実に遅れる。

 このような状況の中では投資など問題外と思いがちだが、逆に絶好のタイミングといえる。海外からの投資が減り続けているため、BOIからの恩典認可が取得しやすくなっている。用地確保もしかり、地価の値下げに踏み切った工業団地は見かけないが、交渉は買い手にとって有利なはずだ。

 初期投資の規模は、工業団地の選択によって決まるといっても過言ではない。バンコクからの通勤が可能、スワンナプーム国際空港とレムチャバン深海港に近接、という立地が望まれるのは当然だ。しかし不況とはいえ地価はそれなり、そのような条件を満たすとなると1600平方メートル(1ライ)当たり500万—600万バーツに達する。

 基幹事業が輸出でなければ、空港や港から離れた地域を選択肢に加えることが出来る。バンコクから150キロ前後離れるだけで地価はかなり下がり、BOIで最も恩典が厚い第3ゾーンに入る。例えば我々のカビンブリ工業団地ならバンコクから165キロ、地価はプロモーション用地で1600平方メートル当たり100万バーツを切る。

 バンコク首都圏や臨海地帯から離れれば、その分だけ地盤の強度が増す。バンコクではパイリングが平均20メートル、カビンブリなら平均6メートル。多少なりとも離れた工業団地を選ぶだけで、用地購入と上物建設といった初期投資をかなり抑えることができる。今が投資のタイミングといえども、初期投資は抑えた方が安心だ。

 バンコク首都圏や工業団地が集中する地域では、労働力の確保も心配だ。賃金が地方より高めなのはもちろん、金を出しても人が集まらないといった事態に陥りやすい。景気が回復したときには、なおさら苦労することになろう。

 タイの製造業は、労働力の多くを東北地方の出身者に頼っている。バンコクと東北地方をつなぐルート上が労働力を得やすいといった見方もあり、一理あると思われる。

住所:
バンコク事務所:77/84 Sinsathorn Tower 21 st Floor, Krungthonburi Rd., Klongsan, Bangkok 10600
カビンブリ事務所:K.m. 12 on Highway no. 304 (Kabinburi-Pakthongchai) Kabinburi Korat Rd.,
Kabinburi, Prachinburi 25110
電話:0-3720-4337~44 ファクス:0-3720-4345  Eメール:kabin@ji-net.com
ウェブサイト:www.kabinburi.com

 1990年設立、ブラジンブリ県カビンブリ郡に位置。バンコクから国道304、305、34号線などで165キロメートル、所要時間2時間。入居企業約70社、うち日系約20社。自動車部品、家電、電子機器、繊維、食品など。第3区画(80万平方メートル=500ライ)を開発造成、さらに第4区画(64万平方メートル=400ライ)の造成計画あり。

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《newsclip》


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