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タイ深南部で連日テロ、死傷者多数

2009年6月15日(月) 01時34分(タイ時間)
【タイ】タイ深南部で銃撃・爆破テロが激化し、仏教徒、イスラム教徒の双方に連日多数の死傷者が出ている。タイ国営テレビ局チャンネル9によると、死者には女性や仏教僧侶も含まれ、治安の悪化でバスの運行が中止されるなどの影響が出ている。深南部のナラティワート県タークバイ郡では14日午後5時半に爆弾が爆発し、10人以上が負傷。同日午後8時ごろ、同郡の食堂が銃撃を受け、2人が負傷した。

 タークバイ郡では2004年10月、住民の逮捕などに反発したイスラム教徒住民3000人が警察署前で抗議デモを起こし、治安当局による発砲などで7人が死亡、約1000人が逮捕され、逮捕者のうち78人が軍用トラックで収容先に移送される途中、窒息死した。

 タイの裁判所は5月末、この事件で警察、軍の当局者を無罪とする一審判決を下し、それまでやや落ち着きを見せていた深南部情勢は以降、急激に悪化。妊娠8カ月の教師ら仏教徒住民が殺害される事件が続き、8日にはモスク内での無差別発砲でイスラム教徒の男性11人が死亡した。タイ政府はモスクでの事件について治安当局の関与を否定したが、治安当局者や仏教徒の自警団員とイスラム過激派が報復合戦に乗り出したという見方も出ている。

〈タイ深南部〉
 ナラティワート、ヤラー、パタニーの深南部3県には、もともとイスラム教徒の小王国があったが、約100年前にタイに併合された。現在も住民の大半はマレー語方言を話すイスラム教徒で、タイ語、仏教が中心のタイでは異質な地域となっている。行政と住民の意思疎通が不足し、インフラ整備、保健衛生などはタイ国内で最低レベルにとどまっている。
 タイからの独立を目指すイスラム教徒住民の武装闘争は断続的に続き、タクシン政権が発足した2001年から活発化した。警察派出所が襲われ一晩で警官十数人が殺害されるなど、2003年までに数百人の死者が出たが、政府は「山賊の仕業」として、独立運動の存在を認めていなかった。
 2004年1月に軍の武器庫が襲撃され、兵士4人が死亡、大量の兵器が強奪される事件が起き、これを機に「山賊」は「テロリスト」となった。同年4月には、警察派出所や軍駐屯地を同時襲撃したイスラム過激派を治安当局が迎え撃ち、1日で過激派 108人、治安当局側5人が死亡した。10月にはナラティワート県タークバイ郡のイスラム教徒住民3000人が警察署前で抗議デモを起こし、約1000人が逮捕され、治安当局による発砲などで7人が死亡、逮捕された住民のうち78人が軍用トラックで収容先に移送される途中、窒息死した。
 両事件後、過激派はテロの標的を兵士、警官から教員、一般市民に広げ、一方、治安当局の関与が疑われるイスラム教徒住民の殺害・失そうも増えた。
《newsclip》


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