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カンボジア遺跡の世界遺産登録、タイが異議

2009年6月17日(水) 18時03分(タイ時間)
【タイ】タイのアピシット首相は17日、昨年世界遺産に登録されたカンボジアのクメール遺跡プレアビヒアについて、カンボジア単独での世界遺産登録がタイとカンボジアの関係悪化を招いたとして、両国の共同世界遺産に変更するよう、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)に異議を申し立てる方針を明らかにした。アピシット政権発足を仕組んだ保守勢力から圧力がかかったとみられ、カンボジアとの関係悪化は避けられない見通しだ。

 プレアビヒアはカンボジアのクメール王国が11—12世紀に建立したとされるヒンドゥー寺院遺跡。タイとカンボジアが領有権を争い、1962年に国際司法裁判所がカンボジア領とする判決を下したが、がけの上にありタイ側からしかアクセスが困難な上、周辺の国境が未画定のままで、両国間の火種となっている。タイのタクシン元首相派サマック政権は昨年、カンボジアによるプレアビヒアの世界遺産登録申請を支持する共同コミュニケに調印したが、保守勢力の猛反発を受けた上、憲法裁判所に違憲とされ撤回。プレアビヒア周辺では世界遺産登録をきっかけに昨年10月と今年4月、両国軍が交戦し、双方の兵士数人が死亡した。

 タイは文化や言語の相当部分をカンボジアから輸入したが、現在は国力が衰えたカンボジアを見下す傾向が強い。カンボジアではタイ側の優越感に対する反感が強く、2003年にはタイ人女優が「アンコールワットはタイのもの」と発言したという報道をきっかけに、大規模な反タイ暴動が起き、プノンペンのタイ大使館やタイ企業のオフィスが焼き打ちに遭うなどした。
《newsclip》


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