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ブンセーン・ウティパン医師

2009年6月29日(月) 15時06分(タイ時間)
Boonsaeng Wutthiphan, M.D.
Obstetrician-Gynecologist

 不妊症治療全般と婦人科内視鏡手術の専門医。ソンクラーナカリン大学医学部卒業後、豪メルボルン王立婦人科病院にて産科・婦人科を修める。

——先生の科ではどんな不妊治療を受けられるのでしょうか

 現在、弊院では体外受精(IVF)、顕微鏡授精法(ICSI)、精子採取術({らんさいぼうしつない せいし ちゅうにゅう ほう}TESE)といった高度な不妊治療を行っています。これらは生殖補助医療(ART: Assisted Reproductive Technology)と呼ばれています。

——ARTは誰でも受けられるのでしょうか

 多くの卵を採取するため排卵誘発剤を使用するこの方法は、妊娠を望む全ての患者さんにお勧めできるわけではありません。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS: polycystic ovary syndrome)という卵巣の病気を患っている場合は、卵巣が過剰な刺激を受け、卵巣肥大や腹水、胸水などの合併症を起こす可能性が10%あるという結果が出ています。重症になると血栓ができてしまうこともあります。多嚢胞性卵巣とは、左右の卵巣それぞれの外側に小さな卵胞が10個以上ある状態で、排卵障害など様々な症状を引き起こすと考えられています。

——そうした患者さんにはどんな方法が有効でしょうか

 こうした排卵誘発剤で合併症のリスクがある患者さんには、未成熟卵子体外培養法(IVM-IVF)という体外受精をお勧めしています。成熟していない卵を採取し、体外で24—48時間培養した後に採取した精子と受精させ、母体に移植する方法です。成功率は30—35%で、染色体から胎児の性別だけでなく、脳の発達障害の有無も分かります。弊院では2008年初頭からIVMによる治療法を実施しており、タイ人女性2人の妊娠に成功しています。

 不妊とは、妊娠を望み正常な夫婦生活を送るカップルが結婚後1年経っても妊娠しない状態のことです。不妊治療は問診に始まり、様々な検査を通して不妊の原因を探り、障害となる病気を治療して妊娠に備えます。卵管異常や子宮内膜症、精子の数や状態の異常が原因と分かれば、適切な処置を施します。そして、患者さんの状態に適した、成功率が高く安全な方法を選択します。

 不妊治療のご相談はいつでも受け付けています。ご夫婦が希望される治療法を伺い、こちらからも有効な治療法をご紹介します。よく話し合って、最善の方法を選びましょう。

——不妊治療以外に、子宮頚ガンの予防にも取り組んでおられるそうですね

 弊院は子宮頚ガン予防(HPVワクチン接種)を皆さんに呼びかけています。日本人の患者さんの子宮頚ガン検査結果から、病変の発見率は5—8%と少なくないことが分かっています。ガン初期で治療を始めれば完治、妊娠は可能なことから、特に既婚女性に検査をお勧めしています。

 ワクチン接種は半年間に3回行います。効果は5年間持続しますが、定期検診も合わせて受けることをお勧めします。

 子宮頚ガンは女性で最も多いガンであり、ガンで死亡した女性の最も多い死因でもあります。子宮頚ガンは無症状で、細胞が変化を始めてから悪性腫瘍になるまで、5—10年かけてゆっくり進行していきます。

 子宮頚ガンは遺伝性ではありませんが、ヒトパピローマウィルス(HPV: Human Papillomavirus)の感染に因るところが大きく、このウィルスの感染原因は95%が性交渉であることが分かっています。しかし、ウィルスが子宮頚部まで侵入しても身体機能が正常で抵抗力があれば、90%は1年以内に自然排除されてしまいます。問題は、残りの10%は組織を蝕み、悪性腫瘍に変異する可能性があるということです。私達の身体は免疫力を備えていますが、免疫力が低下し、予防もしていなければ感染のリスクから逃れることは出来ません。

 HPVは2つのグループに大別できます。一つは尖圭コンジローマを発症させるローリスク・グループ。尖圭コンジローマは一般的な性行為感染症の一つである良性のいぼです。もうひとつはハイリスク・グループ。13種あり、特に子宮頚ガン発症の70%は16型と18型の感染によるものです。

 HPVワクチンは既婚・未婚、性交渉の有無を問わず女性なら誰でも受けることができます。子宮頚ガンの予防だけでなく、免疫力向上にもつながります。

 一方、HPVの媒介者である男性も9歳からワクチン接種が可能です。ご家族で接種をお考えの方や、ご質問のある方はお気軽にお問い合わせください。

 子宮頚ガン予防に効果的なのは、若年時の性交渉/複数の相手との性交渉を避け、喫煙をせず、ワクチン接種を受けることです。

 長期・短期に関わらず、タイにご滞在中の女性の皆さんがご自身の健康に疑問や不安をお持ちの場合は、いつでも弊院にご相談ください。電話やメールでの問い合わせも可能です。

Samitivej Sukhumvit Hospital
住所: 133 Sukhumvit 49, Klongtan Nua, Vadhana, Bangkok 10110
電話: (66) 2711-8000
E-mail : drboonsaeng@gmail.com, boonsaeng@samitivej.co.th
《newsclip》


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