
Ms. Preeyaporn Tubtimnark
(Nurse ICU Department 写真右)
Ms. Busara Sriarunruangsaeng
(Department Manager Ward Pediatric 写真中央)
Ms. Piyawadee Artnonla
(Japanese Interpreter 写真左)
日本の医療現場を体験、日本人患者のケアで経験生かす
医療技術交流で日本の医療現場へ
——日本の病院へ研修に行かれたとのことですが?
2008年10月、1カ月のスケジュールで新東京病院で研修を受けました。サミティヴェート病院は数年前より新東京病院と医療技術交流を続けており、医師や看護師の行き来が盛んです。今回は小児科看護師、ICU専門看護師、日本語通訳の我々3人が研修で新東京病院を訪れました。
サミティヴェート・スクムビット病院は、小児外来患者の30—40%、小児科病棟では60%が日本人の患者さんです。小児科の看護師が研修生に選ばれたのも、日本人と接する機会が多いというのが、理由の一つです。
——研修内容というのは?
受付から始まり、診察、治療、入院、退院まで、日本の医療現場を一とおり体験するというものです。日本に見習う点はもちろん多く、一方でタイの医療制度の良さを再認識することもあり、勉強になりました。
——日本とタイが異なる面はどのようなところでしょうか?
患者をケアするという意識は、日本もタイも変わらないと思います。導入されている医療機器やその使用方法もさほど変わりません。ただ、看護師として一番印象深かったのは、分業化されている点です。
申し送りやミーティングの徹底にも感心しました。タイの病院でも夜勤と日勤の交代時に申し送りがありますが、日本ではさらに昼にもミーティングがあり、連絡や相談を繰り返しています。
ITの積極的導入と施設のゆとりさがタイ医療現場のプラス面
——患者の診察や治療などで日本とタイで違う点はありますか?
日本では入院なしの手術「日帰り手術(Day Surgery)」が発達しています。タイでも入院したいと思う人は少ないのですが、日本人の方々はタイ人以上に時間を節約され、入院を避けたいと思っているようです。日帰り手術はタイではほとんど見かけませんが、サミティヴェート・シーナカリン病院がDay Surgery Centerを設けています。
——一タイの医療現場で利点を感じる点はどこしょうか?
日本より施設の規模が大きく、病室がゆったりしているところが利点でしょうか。
患者が診察や治療を受けるにあたって希望を出せる点も、評価されると思います。例えば日本で入院する場合、病状によって病室が決められるようですが、タイでは患者の希望が優先されます。
——日本での経験を生かせていますか?
日本人の患者の方々がどのような診察・治療を望まれているのか理解しやすくなり、コミュニケーションが取りやすくなりました。病院としては、ロイヤルウイング4階に「日本人病棟」を設け、日本語の案内や説明を充実させています。ささいなことかも知れませんが、産婦人科では「へその緒」の箱を用意するなど、日本では普通でもタイにはほとんどないケアも始めます。
——このような研修は今後も続く予定でしょうか?
もちろん続きます。今後はスクムビット病院だけでなく、シーナカリン病院、(東部チョンブリ県)シラチャー病院からの研修生が、日本の医療現場を体験することになります。マレーシアやオーストラリアからの旅行者が多いため、それらの国への研修も始まっていますが、特にスクムビット病院では日本人患者のケアに力を入れていきます。
——ありがとうございました
サミティヴェート・スクムビット病院
住所:133 Sukhumvit 49, Klongton Nua, Vadhana, Bangkok. 10110
電話:0-2711-8181 日本語相談窓口:0-2711-8122~24
--- サミティヴェート病院 ---
タイ大手私立病院グループ、バンコク病院グループのメンバーで、バンコク都内のスクムビット通りソイ49、シーナカリン通り、タイ東部シラチャーで総合病院を運営。