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海外ビジネス緊急支援

2009年6月29日(月) 15時59分(タイ時間)

日本貿易振興機構(ジェトロ)
バンコク・センター山田 宗範 氏 (所長)

「海外ビジネス緊急支援窓口」設置、日系企業への支援体制を強化

ジェトロ全事務所に支援窓口

——米国発金融危機と呼ばれる不況が始まって半年が経とうとしていますが?

 タイ進出の日系企業は今回の不況を含め、これまで3回の大きな波を経験したといえるのではないでしょうか。第一に1985年の「プラザ合意」。これによって大手日系メーカーの多くが、円高の日本からタイをはじめとする海外に製造拠点を移し始めました。

 第二の波は1997年のタイで始まった通貨危機です。このころには部品メーカーを中心とする中小企業がタイに進出済みで、各社とも危機にもまれながら点から面への製造体制を整え、海外製造拠点としての確固たる地位を築きました。

 そして今回の米国発金融危機、深刻さは過去最大ともいわれています。しかしこれまで、「危機の度に強くなる」のが日系企業でした。今回の不況も乗り切ったときには、さらに力を増した日系企業の姿があることを信じています。

——新たに支援窓口を設置したとのことですが?

 ジェトロ東京本部に「海外ビジネス緊急支援デスク」を、同時に日本国内37カ所、海外73カ所の全事務所に「海外ビジネス緊急支援窓口」を設置しました。ご存知のとおり、ジェトロは海外進出の日系企業の支援を業務としており、特にバンコク・センターは今年で50周年を迎えるなど、長い歴史を有します。

 今回の支援デスク・窓口の設置は、急激に変化するビジネス環境への迅速な対応を目的としています。会計、税務、資金借り入れ、法務、労務、雇用、不正行為といった、幅広い分野で相談を受け付けています。定期的なセミナーや相談会も開催し、これまで毎回300人前後の方々が参加。いずれも不況時における対策に焦点を当てており、一問一答の実践的な内容となっています。

 相談内容に応じてジェトロ単体ではなく、日本政策金融公庫、中小企業基盤整備機構、日本貿易保険をはじめ、タイ政府、現地の金融機関、各専門家などと連携して対応しております。

一部では先が見えた今回の不況

——経済の先行きをどう見られていますか?

 会社によって、同じ会社でも取り扱い製品によって、見通しは違ってきており、まさにその「違い」がポイントになっていると思います。見通しの違いを言い換えれば、会社によっては見通しがついた、業種によっては底をついた、ということです。早い会社では昨年10月から在庫調整を始め、この4月から新たな生産計画の実施に入ろうとしています。2—3カ月前の「先が全く見えない」状況と比較すると、少しは「先が見える」状況に転じつつある、ということです。

 ジェトロが2月に速報値として発表した、「米国発金融危機による日本企業の海外ビジネスの影響」というアンケート調査には、今回の不況を受けて多くが海外事業の強化・拡充に動いている、と出ています。「海外での既存事業の拡充・新規事業の展開」の46%が、「海外での既存事業の縮小・新規事業の中止もしくは延期」の25%を上回り、「海外部門での人員削減」は10%ほど。不況下においても、海外での市場開拓は優先事項となっています。

——支援窓口を積極的に利用してもらうために

 ご相談に来られる企業のほとんどはメーカーで、どこも日本人駐在員の方がお一人で悩んでいるようです。生産が最優先されるメーカーでは、生産管理の専門家の方がお一人で会計から労務までの仕事を抱え、苦労を重ねています。悩む前にまずご相談を、お願いいたします。

——ありがとうございました

住所:16 th Fl., Nantawan Buildinf, 161 Rajadamri Road, Bangkok 10330
電話:0-2651-8680 (海外ビジネス緊急支援窓口、矢島アドバイザー:内線308、柴田アドバイザー:内線310)
海外ビジネス緊急支援ウェブサイト:www.jetro.go.jp/services/support
《newsclip》


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