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不景気ゆえの犯行? 工場で避雷針盗難が急増

2009年6月29日(月) 16時05分(タイ時間)

 工業団地などに入居する工場で、屋根の上に敷設されている避雷針の盗難が相次いでいるという。賃貸工場などを取り扱う管理会社では昨年より屋根の補修を行った際に、避雷針とアースケーブルが盗まれているのを発見。この数カ月はさらに盗難が増えていることに頭を悩ましている。

 盗難が急増している地域は、中部アユタヤ県、東部チョンブリ県やラヨン県など。ほとんどが工業団地に入居する工場で、日系も例外ではない。避雷針は屋根の上に敷設されるため、地上からは見えにくい。屋根の面積によっては何十本も立てなければならないが、正面から見える部分だけは残されている場合もあるため、盗難の発見が遅れがち。とうの昔に盗まれていても未だ気付いていない、という工場もあり得る。

 盗難跡を調べてみると、大掛かりな犯行であることが分かるという。屋根面積が5000平方メートルにもなると、長さ50センチの雷針が20本近く立ち並び、アースケーブルが数百メートル伸びることになるが、それが止め金具を含めて全て消え去っている。少量であれば一晩で持ち去ることも可能だろうが、このような規模になると数日を要するであろう。

 屋根に上るのにハシゴや脚立を、盗難品を持ち運ぶのに車両を使うであろうから、夜間の犯行といえども誰かの目に必ず留まる。屋根に関わらず、屋根から壁をはって地下に埋設される部分のアースケーブルも盗まれている工場があったというから、おのずと警備員や内部関係者の犯行が疑われる。道具を持って屋根に堂々と上っていくことが出来る者といえば、屋根修理などの工事関係者や内装業者。この場合は、盗みは白昼に行われているのだろう。

 内部犯行になると、保険金が支払われにくくなるのでは、という心配が出てくる。保険金が一度支払われると、次回の契約はどうしても割高になってしまう。

 冒頭の管理会社は、「年1—2棟ならまだしも、過去1年で10数棟にもなると異常。今年はすでに3棟被害を受けている」(同社の日本人担当者)。過去ほとんど見られなかったため、今回の盗難の急増は不景気の影響と思わざるを得ない。

 盗難防止は、信頼できる警備会社の選定と警備強化の依頼、ということになろう。同時に、内部犯行を防止するための、社員全員の意識の徹底も必要だ。

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《newsclip》


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