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タイ空港占拠のPAD、首相と警察を逆告訴か

2009年7月10日(金) 17時53分(タイ時間)
【タイ】反タクシン元首相派団体「民主主義のための市民同盟(PAD)」は9日、同団体による昨年末の空港占拠事件をめぐり、カシット外相らPAD支持者、幹部ら36人が警察から出頭命令を受けたことについて、テロ容疑など不当な罪状で立件を図っているとして、警察とアピシット首相を権力乱用などで告訴する方針を明らかにした。また、PAD傘下の政党、新政治党のスリヤサイ幹事長は10日、首相が警察に捜査の中止を命じるべきと述べた。

 一方、タクシン元首相支持派は9日、外務省前に数十人が集まり、カシット外相を模した人形を燃やし、外相に辞任を迫った。

 カシット外相については、8日に発表された世論調査で「辞任すべき」という意見が6割に上ったうえ、外相の妻が高速道路運営会社の株式を所有し、政府から事業権を得ている企業やマスコミの株式を閣僚、国会議員が所有することを禁じた憲法規定に違反した疑いも浮上している。

〈民主主義のための市民同盟(PAD)〉
タクシン政権当時(2001—2006年)の2005年に実業家のソンティ氏が設立。タクシン氏の王室への不敬、汚職疑惑などを追及し、2006年に数万人規模の街頭デモをバンコクで連続開催、政治機能を麻ひさせ、同年9月の軍事クーデターによるタクシン政権追放を呼び込んだ。2007年末の総選挙でタクシン派が政権に復帰したことから活動を再開し、2008年8月から年末まで首相官邸にあたるタイ首相府を数千人で占拠。11月下旬からはバンコクの2空港も占拠し、タイの空路交通を遮断した。空港占拠中に憲法裁判所がタクシン派与党を解党、政権が野党民主党に移ったことから活動を停止したが、今年6月に「新政治党」を政党登録し、表舞台への復帰に動き始めている。PADはタクシン氏の権力拡大を危ぐした伝統的な権力層、民営化を嫌う国営企業労組、タクシン氏に私怨を抱く実業家らの寄り合い所帯とみられる。タイ王室の支持を受けていると主張し、シンボルカラーはプミポン国王の誕生日の色である黄色。昨年10月にPADのデモ隊が国会議事堂周辺で警官隊と衝突し、メンバーの女性が死亡した際には、シリキット王妃が葬儀を主宰した。


〈カシット・ピロム〉
1944年生まれ。米ジョージタウン大学国際学部卒。オランダ国立社会科学研究所修士。駐ロ、駐独、駐日、駐米大使を歴任。
《newsclip》


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