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タイの製造業は今 カシコン銀行ジャパンデスク

2009年7月30日(木) 13時23分(タイ時間)

Kasikorn Bank
Global Business Development Department, Corporate Business Division

山田 健勝 氏 (Business Development Advisor) 写真左
小池 利幸 氏 (Assistant Vice President) 写真中
木下 俊彦 氏 (Assistant Vice President) 写真右

 多くの業界に深刻な影響を与えている今回の金融危機。特に製造業では、回復に向けて動き出した企業は少数派、多くは未だ見通しが立たない状態のようだ。タイは他国と比較して影響が小さかったように思われがちだが、実は問題が表面化していないだけで、これから深刻さを増すのでは、といった心配もある。不況発生以前への回復は、ある程度の長期スパンになろう。注目する点は、リスクヘッジや情報管理・分析に取り組んできた企業が、不況に惑わされない経営を続けていることだ。この時期に必要なのは、経営の健全化、さらなる強化であろう。

 米国はクリントン政権時代の14年前、産業資本主義から金融資本主義に移り変わった。利回りを見込んだ証券化は、最後にはサブプライム問題やリーマンショックに行き着き、金融バブルをはじかせることになった。米国を震源地とするこの金融危機は周知のとおり、サブプライム問題で2年ほどくすぶり、2008年9月のリーマンショックをきっかけに世界へと一気に波及した。金融と市場の収縮で不況発生以前の半分にまで、経済規模が収縮したといわれる。

 一方、為替は徐々に安定してきている。不況の影響を受けなかった国の通貨が持ち直している。オーストラリアなど資源が豊富な国の通貨も、一時的に安値を付けるにとどまった。バーツが堅調なのも、タイが受けた影響は他国ほどではなかったという意味なのだろう。

 他国ほどではなくとも、金融危機は日系メーカーを含むタイの製造業を直撃した。2008年末までは、一時的な落ち込みという期待があった。しかし年が明けても、受注なしの日々が続いた。弊行のお客様で売り上げ半減—7割減など、珍しくない状態だ。

 今年に入って人員カットや在庫調整などの資金手当てに乗り出したものの、今後の見通しは立たないまま。このような状況は、銀行からの融資を難しくする。「取り敢えずこれだけの資金が必要」といった焼け石に水の経営状態では、審査にも漕ぎつくことができないといったケースが多くなる。JETROなど公的機関からの紹介を含め、可能な限りご相談にお乗りしているが、融資の実績としては5社に1社という割合にとどまっている。

 そもそもタイは、未だ問題が表面化していないように思われる。目に見えないところで中小企業の倒産が続いており、年末までにさらなる不況感が出てくる心配がある。日系企業も今年1—3月、1万人規模で日本人が帰国したといわれる。このようなドラスティックな経費削減からも、事の重大さを図り知ることができる。

 回復に向かっている業界は、現時点では食品、家電・精密機器、特にハードディスクドライブ(HDD)だろう。家電・精密機器はもともと、ダメージが少なかったようだ。

 このような不況の中、影響を最小限にとどめて活躍している企業がある。毎月の経理の締めで動向を地道に追い、為替差損などのリスクヘッジを心がけ、生産効率の向上を常に続けてきた企業だ。ある企業は1997年発生の通貨危機の教訓を基に、今回の金融危機を1年前から予期していたという。

 より健全な、より安定した経営の実現に向けて、弊行からさまざまなご提案が可能だ。弊行は地場銀行の中でいち早くジャパンデスクを結成、日系企業にとっての「日本での取引銀行のタイ支店」という立場を確立している。日本の地方銀行11行と提携、日本の親会社が提携先のいずれかと取引していれば、その地銀のスタンバイ信用状(SBLC)を担保に、為替リスクのないバーツ建てローンが可能だ。

 今回の金融危機では、為替差損を被った企業が多い。日本の親会社から借り入れる円建ての「親子ローン」、材料や製品の輸入によるものだ。バーツ高によるそれまでの差益が、1年で20%を越すブレで差損に一転。前回の通貨危機で経験していたにもかかわらず、本業で黒なのに為替差損で赤に転落という企業が続出した。

 このような事態を想定して、為替予約をかけるのも一案だ。バーツ建てローン同様、為替差損を効率良く回避できる。弊行なら日本語で対応、難しい手続きもない。

 融資に至らなくとも、コスト削減など財務の効率化のお手伝いもお受けしている。そのほか、ファクタリング、ネットバンキング、退職金積立制度(プロビデント・ファンド)など、ローン以外にもさまざまなサービスを用意。地場銀行なので為替レートが良いため、送金だけでもかなりの魅力がある。

 また、取引先の信用調査といった業務も行っている。どこの国でも、取引を始めた途端に相手が閉鎖といった事例が多い。国内外を問わず調査が可能で、2500バーツ前後と格安だ。

 カシコン銀行の日系顧客は現在、1200社程度。ツールの日本語化は地場銀行の中でもトップクラスで、日本語コールセンターも設けている。一方、日本の地銀からの研修生を受け入れるなど、日本の銀行業界でも名を知られる存在だ。

 今回の不況は、前年比増2ケタ台といった浮かれ気分から目が覚めて「通常に戻った」という見方もできるのではないだろうか。今は浮かれた頃を懐かしむのではなく、経営の健全化と強化に乗り出す時機なのだろう。

Kasikorn Bank
住所:1 Soi. Kasikornthai Ratburana Road Bangkok 10140
電話: 0-2470-5855, 0-2470-3292 ジャパンデスク ファクス:0-2470-6378
Eメール:internationaldesk@kasikornbank.com
ウェブサイト:www.kasikornbankgroup.com
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