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バンヤット・ケートマーラーシリ医師(42)

2009年8月20日(木) 09時54分(タイ時間)
Bunyat Ketmalasiri, M.D.

整形外科 Orthopedist

 タイのマヒドン大学医学部シリラート病院卒。人工関節置換術の権威インサル・スコット・ケリー整形外科/スポーツ医学研究所とケースウェスタンリザーブ大学整形外科(共にアメリカ)の研究員の資格を持つ。専門領域は人工関節置換術(膝・股関節)と整形外科一般。診察は英語、タイ語で対応。サミティヴェート・スクムビット病院整形外科では内視鏡を使った検査・治療も行っている。

——外来を訪れる患者にはどんな症状が多く見られますか

 整形外科の患者に多いのは、スポーツによるけがの治療で訪れる人です。外国人患者の中では日本人の割合が最も多く、年齢層は子供から高齢者まで様々です。子供の場合は転倒などによる肘の脱臼や骨折、壮年層では運動中のけが、高齢者では腰痛や加齢による関節の変形(退行性関節疾患)から来る関節痛が多くみられます。

——人工関節を使わなければならないのはどのような場合でしょうか

 まずは膝関節からお話ししましょう。

 人工関節に交換しなければならないほど重症に至る原因の多くは、膝を極端に曲げる座り方にあります。高齢の女性に多く見られます。関節の変形が小さければ化学療法と関節を鍛えるエクササイズを指導しますが、それでも改善されない場合は手術を勧めます。膝関節疾患は適切な治療を施さないと悪化するばかりで、痛みや外観に影響するほどの変形を起こし、やがて日常的な動作にも不自由を来すようになるからです。

 手術を受ける場合、5—7日間の入院が必要です。高齢者は高血圧症や糖尿病、心臓病などの持病があるため、精密検査も行います。退院後、自分で起き上がれるようになったら、自宅で歩行器・杖を使ったリハビリやエクササイズをします。

——人工関節にすれば健康な時と同様の生活を送れますか?

 術後は膝の痛みから解放され、歩行が楽になります。ゴルフなどのスポーツや旅行も可能ですが、ジョギングやテニス、バドミントンなど走るスポーツはお勧めできません。走ることによって関節の摩耗が進む可能性があるからです。床に座る姿勢も可能ですが、これも再び関節をゆがめる原因になるので、椅子のほうが良いでしょう。人工関節置換術の対象患者は、長期間にわたり関節の痛みを抱えているものの、それ以外は健康な高齢者です。

 人工関節は術後15—20年の使用で摩耗したり、また、骨と人工関節の固定部分が緩んできたりします。人工関節の寿命は置換術を行う医師の技術で決まるといっても過言ではありません。私たちは人工関節が体重負荷に強く、長寿命となるよう最善を尽くします。

——膝関節同様にご専門の股関節についてはいかがでしょうか

 股関節の変形の原因は大別して2種類あります。加齢による関節の摩耗と、大腿骨頭への血流が途絶え骨頭が壊死することによる関節の損傷です。治療法は膝関節とほぼ同じで、軽症なら化学療法とエクササイズを、重症の場合は人工股関節置換術を施します。

 股関節は骨盤と大腿骨を繋ぐ関節で、身体の曲げ伸ばしをしたり、それらの動作による体重負荷を受け止める働きをします。使い続けると表面が摩耗し、脱臼しやすくなります。

 変形を放置して適切な治療を行わなければ、痛みを起こし日常生活に支障を来す恐れがあります。

——人工股関節にしてからの生活上の注意は?

 術後は腰の痛みから解放され、生活の質が向上します。しかしその反面、人工関節は使い続けると固定部分が甘くなるため再手術が必要になります。手術については医師とよく相談して決めましょう。

——最後に、健康な関節を保つためのアドバイスをお願いします

 お子さんをお持ちの場合は、遊んでいる時など常に保護者が注意を向けましょう。腕や足の引っ張り合いなどは関節疾患の原因になります。壮年期の人はゴルフなどのスポーツ時に注意。痛みを感じたら直ちにプレイを中止してください。プレイを続行すれば悪化する危険があります。高齢者は日常生活での動作(着席、階段昇降、運動)に気を付けてください。加齢による退行性関節疾患が進行しているからです。

——ありがとうございました

サミティヴェート・スクムビット病院
住所: 133 Sukhumvit 49, Klongtan Nua,Vadhana, Bangkok 10110 Thailand
電話: (66) 2711-8000, (66) 2392-0011
ファクス: (66) 2391-1290
《newsclip》


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