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記録抹殺刑第1号。 某イタリア料理店 

2009年9月16日(水) 01時32分(タイ時間)
 記録抹殺刑。

 塩野七生著「ローマ人の物語」で目にした言葉ですが、不幸なことに、それを適用したいレストラン第1号に行きあたってしまいました。エンポリアムのそばにある某イタリア料理屋です。英語雑誌で紹介されていたのに釣られ、土曜日の昼に行ってみました。

 入口に「日本語メニューあります」とわら半紙に書かれた不吉な日本語の張り紙。地方の喫茶店風のみかけといい、入ってはいけない雰囲気がぷんぷんにおってきます。本来ならここで退散すべきだったのでしょうが、「不入虎穴不得虎子!」と突撃です。

 店内に客はいません。隅の方にいた厨房着姿のイタリア人と思しき中年男性がメニューを持ってきました。数少ない前菜を点検すると、いずれも調理不要なものばかり。疑惑は確信に変わりました。確信を確認すべく、サラダ1品とパスタ2品を注文です。

 しばらくして運ばれてきたサラダ。スーパーで買ってきた3種類ほどの野菜を皿に入れ、上から安そうなチーズをちょろちょろっとかけました。以上終わり。ドレッシングゼロ。盛り付けゼロ。労力限りなくゼロ。以前、しっかり水を切った様々な野菜を組み合わせただけの無茶苦茶おいしいサラダを頂いたことがありますが、これは飼葉桶が似合う代物です。ほほう、ここまでやるか。ちょっと感心してつついてるうちに、厨房の方から「ちーん」という音がしました。そして運ばれてきたパスタ。当たりがあるかと期待して3種盛りを頼んだのですが、無駄でした。市販のペストソースだけを使用したパスタなど、これまた厨房での作業を極力取り除いた作品です。

 本来ならここで席を立つはずだったのですが、連れに「みなさんの戦時中の苦労を思えば」と言われ、心を入れ替えました。もぐもぐもぐもぐもぐもぐ… 



 翌週の土曜の昼。口直しと思い「ノルマンディー」に電話をしました。が、「満席」。あそこのランチは料理、サービスに比べ格安(1000バーツ!)ですから、この不景気でも早めに予約しないとだめのようですね…

 どうしようかと思案した末、前回の店と同じパスタ3種盛りがある「ザノッティ」に向かいました。しばらく行ってなかったのですが、相変わらず繁盛してます。前菜2品、パスタ2品を頼み、どれも満足、満腹です。サービスも雰囲気もいいし、やはりここはバンコクで1、2を争うイタリアンですね。ケチをつけるとすれば、味が最大公約数的で食後感がいまいちなこと。ただ、高級店というイメージに反し、実はそんなに高くない。「記録抹殺刑」の店とあまり変わらないほどです。



 さて。これまで散々、いろいろな店の悪口を書いてきましたが、どんな店でも「もうちょっとよくしたい」という何がしかの努力を感じたように思います。空回りの努力、見当違いの努力、報われない努力だったかもしれません。しかし今回の店のように、はなから全てを放棄しているというのは初めてでした。こういう店を知ると、これまでけなした店が愛おしい。(サンペイ)

Ristorante Zanotti
http://www.zanotti-ristorante.com/
《newsclip》


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