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19日、反タクシン派はカンボジア国境へ

2009年9月16日(水) 10時17分(タイ時間)
【タイ】反タクシン元首相派団体「民主主義のための市民同盟(PAD)」はタクシン政権を追放した2006年の軍事クーデターから丸3年となる9月19日、タイとカンボジアの国境係争地域で集会を開き、周辺に展開するカンボジア軍に撤兵を要求する方針だ。タイ政府はようやく落ち着きを取り戻し始めたカンボジアとの関係に悪影響を及ぼすと見て、PAD幹部のカシット外相を通じ、計画撤回を呼びかけている。

 PADは昨年、カンボジアが係争地域近くの自国領にある山上遺跡プレアビヒアを世界遺産に申請したことに反発。カンボジアを支持した当時のタクシン派サマック政権を追及し、外相を辞任に追い込んだ。プレアビヒアは同年7月に世界遺産に登録され、民族感情に火がついた世論に押された両国軍は昨年10月と今年4月に軍事衝突を起こし、双方の兵士数人が死亡した。

 プレアビヒアはカンボジアのクメール王国が11—12世紀に建立したとされるヒンドゥー寺院遺跡。タイとカンボジアが領有権を争い、1962年に国際司法裁判所がカンボジア領とする判決を下したが、がけの上にありタイ側からしかアクセスが困難な上、周辺の国境が未画定のままで、両国間の火種となっている。

〈民主主義のための市民同盟(PAD)〉
タクシン政権当時(2001—2006年)の2005年に実業家のソンティ氏が設立。タクシン氏の王室への不敬、汚職疑惑などを追及し、2006年に数万人規模の街頭デモをバンコクで連続開催、政治機能を麻ひさせ、同年9月の軍事クーデターによるタクシン政権追放を呼び込んだ。2007年末の総選挙でタクシン派が政権に復帰したことから活動を再開し、2008年8月から年末まで首相官邸にあたるタイ首相府を数千人で占拠。11月下旬からはバンコクの2空港も占拠し、タイの空路交通を遮断した。空港占拠中に憲法裁判所がタクシン派与党を解党、政権が野党民主党に移ったことから活動を停止したが、今年6月に「新政治党」を政党登録し、表舞台への復帰に動き始めている。PADはタクシン氏の権力拡大を危ぐした伝統的な権力層、民営化を嫌う国営企業労組、タクシン氏に私怨を抱く実業家らの寄り合い所帯とみられる。タイ王室の支持を受けていると主張し、シンボルカラーはプミポン国王の誕生日の色である黄色。昨年10月にPADのデモ隊が国会議事堂周辺で警官隊と衝突し、メンバーの女性が死亡した際には、シリキット王妃が葬儀を主宰した。
《newsclip》


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