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タイ、カンボジアへの借款見直しへ

2009年11月12日(木) 15時52分(タイ時間)
【タイ、カンボジア】タイ政府は12日、カンボジアに入国したタクシン元タイ首相の身柄引き渡しをカンボジア政府が拒否したことを受け、カンボジアの道路建設向けのバーツ借款14億3900万バーツの見直しと追加融資3100万バーツの先送りを決めた。国境閉鎖は周辺住民への影響が大きいとして見送る方針。

 タクシン氏はカンボジア政府の経済顧問に任命され、10日にプノンペン入りした。12日にはプノンペン市内でカンボジアの実業家、官僚ら約300人に講演し、タイとカンボジアの共存共栄が望ましいが、タイの政治勢力がタイ国民に「誤った愛国主義」を強いていると主張、カンボジアとの国境紛争で強硬姿勢をとるタイの現政権・保守勢力を批判した。タクシン氏は今後、アンコールワット見学、フン・セン首相とのゴルフ、タイのタクシン派野党メンバーとの会談などを行い、13日にカンボジアを発つもようだ。

 タクシン氏は2006年のクーデターで追放され、国外滞在中の2008年10月、汚職で懲役2年の実刑判決を受けた。以来、タイに帰国していない。カンボジア政府は「タクシン氏への判決は政治的意図によるもの」だとして身柄引き渡しに応じていない。

 タイの英字紙ネーションによると、カンボジアのフン・セン首相はタイとの紛争について、国境交渉やタイ国境近くにあるカンボジアのクメール遺跡プレアビヒアの世界遺産登録申請をめぐるタイ側の対応を不誠実だと批判。昨年12月にタイのタクシン派政権が崩壊した際に、タイ軍本部内での政党・派閥の密室会談でアピシット氏が首相に就任したと指摘し、「アピシット首相」の正統性に疑問を投げかけた。また、アピシット首相に個人的な反感を抱いているもようで、「国家指導者として失格」「首相の座は誰から盗んだのか」などと激しい言葉で非難した。タクシン氏への有罪判決、タクシン派政党の解党、タクシン派の首相失職など、タクシン派に不利な判決を続けるタイの司法についても「尊敬すべき点は何もない」と切って捨てた。
《newsclip》


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