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タイ最高行政裁、東部の事業凍結支持

2009年12月3日(木) 10時04分(タイ時間)
【タイ】タイ東部ラヨン県マプタプット地区の投資事業76件が憲法が定めた環境保護に関する要件を満たしていないとして、9月末、タイ中央行政裁判所から凍結命令を受けた問題で、タイ最高行政裁判所は2日、工業団地の拡張や物流関連など環境への影響が少ない11件の再開を認めたものの、化学、鉄鋼を中心とする65件については凍結を継続するよう命じた。65件にはタイ国営石油会社PTT、タイ王室系素材大手サイアム・セメント(SCC)などの大型事業のほか、宇部興産、三井化学、JFEスチール、大和工業などの日系事業も含まれ、今後の対タイ外国投資とタイ経済全体に大きな影響を与える見通しだ。2日のタイ証券取引所(SET)株価指数終値は前日比2・32%安の693・51ポイントだった。

 2007年発効のタイの現行憲法は地域の環境・健康に被害を与える恐れがある事業活動について、環境・健康アセスメントの実施や公聴会の開催などを義務付けており、凍結の解除にはこうした要件を満たす必要がある。

 タイ東部は臨海工業地帯として、化学、鉄鋼、自動車などの産業集積が進み、タイ経済の牽引車となっている。一方、公害への懸念も強く、タイ中央行政裁は今年3月、マプタプット地区で深刻な環境汚染が起きているとした原告住民の訴えを認め、全域を公害防止地域に指定するようタイ環境委員会に命令した。これを受け同地区の住民と環境保護団体がPTTなどの事業が憲法の要件を満たしていないとして行政裁に建設中止を求め、9月29日、76事業に対し凍結命令が出た。

 タイ政府は控訴する一方、国の重鎮であるアナン元首相を委員長とする特別委員会を設置し解決策を探っていた。また、今月1日の閣議ではマプタプットの廃棄物・廃水処理、病院拡張などの予算8・8億バーツを承認した。
《newsclip》


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