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タイの3G入札、法制混乱でなお迷走

2010年1月26日(火) 09時41分(タイ時間)
【タイ】タイで周波数2・1ギガヘルツ帯の第3世代(3G)携帯電話サービスの事業免許入札がさらに遅れる見通しとなった。入札の準備を進めていたタイ国家通信委員会(NTC)の委員候補4人の認証について、候補者の1人が汚職捜査を受けていることから、王室事務局が内閣に再考を要請。さらに、タイの検事総長と弁護士協会会長が、2007年憲法に対応した通信関連法、組織の整備が終わっていないとして、NTCによる入札は違憲という考えを示した。

 タイの携帯電話業界はTOTとCATテレコムというタイの国営2社と、2社から事業権を取得したアドバンスド・インフォ・サービス(AIS)、トータル・アクセス・コミュニケーション(DTAC)、トゥルームーブなど民間企業が事業を行っている。こうしたいびつな市場構造を改め平等な競争条件を整えるため、1997年憲法では、新たに設立されるNTCとタイ国家放送委員会(NBC)が周波数の割り当てを行うことになった。しかし、巨大な利権が絡むことから委員の人選は難航を極め、NBCが発足しないうちに2006年の軍事クーデターで1997年憲法は破棄された。軍事政権が導入した2007年憲法は周波数の割り当てと通信・放送事業の監督を行う新組織を180日以内に発足させると定めたが、関連法の整備が遅れ、新組織はいまだに発足していない。

 こうした状況の中、TOTは昨年12月、自社が持つ1・9ギガヘルツ帯での3Gサービスをバンコク首都圏で開始し、携帯電話販売などを手がけるタイのサマート・Iモーバイ、商社のロクスレーなど5社がTOTからインフラを借り受けMVNO(仮想移動体サービス事業者)としてサービスを始めた。最大手のAISは「2・1ギガヘルツの入札は2年以上遅れる」(ウィチアン最高経営責任者)とみて、TOTとの合弁で3G事業を進める計画を検討している。
《newsclip》


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