
Mr. Weera Lertamornphaisarn
Sales Manager for Thailand & Indo China Enterprise Mobility Business
広帯域無線システムに注力、携帯電話端末は高級機種に限定
無線事業から始まるモトローラ
——モトローラと聞くと携帯電話端末をイメージしますが?
モトローラ製携帯電話端末は世界中の人々に愛用されていますが、グループ全体で見ると数多くある事業の一つに過ぎません。モトローラは1928年設立の前進の会社を含め、80年の歴史を有する世界トップクラスの通信ソリューション企業です。
「モト(車)+オーラ(音)=モトローラ」と社名となったカーラジオ製造をはじめ、軍・警察が使用する広帯域無線システムの構築、消費者向けテレビ・ラジオ、トランシーバー、携帯電話端末の製造など、これまで幅広い分野で活躍してきました。しかし主力事業は昔も今も、広帯域無線システムやエンタープライズ モビリティ ビジネス(EMB)などを統合する「エンタープライズ モビリティ ソリューション(EMS)」です。
米国では特に、政府機関や軍・警察などの公共セクターでの広帯域無線システム構築で名を馳せてきました。ちなみに地球と月の交信といった宇宙無線通信もモトローラの独壇場です。
——今後の携帯電話端末事業は?
市場の飽和、競争激化を受け、2009年度にほとんど撤退。以降はスマートフォンといった高級機種の販売に限定しています。モバイルOSの「アンドロイド」搭載機種として、日本人の方々にも知られた存在ではないでしょうか。
タイでもすでにEMSを主力事業に据えています。日系企業の皆様に対しても、EMB導入などで実績を積んでおります。
——具体的にどのようなシステムなのでしょうか?
EMBは小売り、製造、物流、医療などといったさまざまな業界向けの、1—50キロという広範囲を無線で網羅するシステムです。例えば、バーコードスキャナで製品のバーコードをスキャン、搭載する無線機能でデータをただちに任意のPC、サーバー、端末などに送信するとします。それだけのことなら、決して珍しいシステムではありません。モトローラが提案するEMBは、1カ所の事務所や工場の内部にとどまらず、何十キロも離れた工場を移動中の車両を、ネットワークで囲うことが可能となります。
1つのシステムで必要な場所全てに必要なデータを送信。有線のようなコストがかさむメンテナンスが不要で、経営を圧迫することもありません。
バーコードスキャナのトップブランド「シンボル」を傘下に
——スキャナ一つから無線中継基地まで、全てが独自開発とのことですが?
これこそモトローラが最も強みとするところです。現場でお使いいただく機材の一つとして、バーコードスキャナがありますが、モトローラはスキャナとして世界トップブランドの「シンボル」製を採用しています。シンボルは2003年にモトローラ傘下となっていますが、高い信頼性からブランド名をそのまま残しています。
シンボル製品は、叩きつけるように落としてもそうそう壊れない強度で知られています。その信頼性の高い製品に、モトローラの無線技術を搭載。バーコードやQRコードのスキャンからはじまり、データ送受信、電話、GPSといった機能を有し、さらには顧客先でのクレジットカード決済や署名受理といったサービスも可能です。
システムにはアプリケーションが不可欠です。そのようなソフトウエアもモトローラが独自開発、自社製品に最適なソリューションを提案しています。
——セキュリティが気になるところですが?
モトローラは無線LANセキュリティープロバイダー「Air Defense」を傘下に置き、最高品質の無線セキュリティシステムを提案しています。米国防省のセキュリティ業務を請け負っているとお話すれば、そのレベルの高さをご理解いただけると思います。
——売り上げなど今年の目標は?
昨年は前年比でほぼ2割の売り上げ増を達成しました。今年は3.5—4.5%というタイ経済の伸びの予測を参考に、昨年以上の堅実な売り上げ増を達成したいと思っています。また、日系企業の皆様へのEMSのご提案は、自動認識システムソリューション「サトー」のタイ現法「SATO AUTO-ID (THAILAND)」を販売代理店としております。
——ありがとうございました

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