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タイ国王、元軍政トップを枢密顧問官に任命

2011年5月19日(木) 23時46分(タイ時間)
【タイ】チャリット元空軍司令官(63)が18日、プミポン国王(83)により枢密顧問官に任命され、19日に発表があった。チャリット氏はタクシン政権(2001—2006年)を追放した2006年の軍事クーデターに参加し、2007年に短期間、軍事政権トップを務めた。

 枢密院はタイ国王を補佐する機関で、枢密院議長1人と最大で18人の枢密顧問官で構成される。王位が空白になった場合、後継者を指名したり、枢密院議長が摂政を務めるなど、権威は非常に重い。現在の議長は元首相、元陸軍司令官のプレム・ティンスラーノン氏(90)。顧問官はチャリット氏を含め18人で、半数が退役軍人、残りが王族、元政治家、元裁判官など。タクシン元首相支持派はプレム枢密院議長を2006年のクーデターの黒幕、反タクシン派の現アピシット政権の後見人だとして非難している。タイには不敬罪があり、国王夫妻と王位継承者への批判は禁じられている。

 一方、昨年4、5月にバンコク都心のラチャプラソン交差点一帯を占拠したタクシン派団体「反独裁民主戦線(UDD)」は19日、治安部隊による強制排除から1周年を記念し、ラチャプラソン交差点で1万人規模の反政府集会を開いた。警官隊との衝突はなかった。

 UDDの昨年のデモでは治安部隊との衝突で、デモ参加者、兵士、ロイター通信カメラマンの村本博之さんら90人以上が死亡、1400人以上が負傷した。死傷者に関する捜査は1年経ってもほとんど進んでいない。

 タイでは2006年のクーデター後、特権階級を中心とする反タクシン派と、地方住民、中低所得者層が多いタクシン派の抗争が続いている。タクシン派はクーデター政権下の2007年末に行われた総選挙で第1党となり政権に復帰したが、2008年に反タクシン派市民による首相府とバンコクの2空港の占拠で追い詰められ、同年末、「司法クーデター」と呼ばれた憲法裁判所によるタクシン派与党の解党で政権を失った。その後政権を握ったアピシット政権は今月10日に下院を解散、7月3日に総選挙が行われる。
《newsclip》


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