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タイ国営通信会社と財閥企業の携帯電話合弁、行政裁が一時差し止め却下

2011年5月20日(金) 14時17分(タイ時間)
【タイ】タイ中央行政裁判所は19日、タイの携帯電話サービス3位トゥルーとタイ国営通信会社CATテレコムが結んだ携帯電話の合弁事業契約を違法だとしたタイの携帯電話サービス2位トータル・アクセス・コミュニケーション(DTAC)の訴えを受理した。契約の一時差し止め請求は管轄外として却下した。

 DTACのジョン・アブドラ最高経営責任者(CEO)は「訴えが受理され、我々は喜んでいる。しかし、一時差し止めが却下されたことで、通信業界全体と顧客が広範囲におよぶ損害を受けることになり、遺憾だ」とコメントした。

 CATは昨年12月、香港の通信大手ハチソン・テレコミュニケーションズと合弁でタイで展開するCDMA2000—1X方式の携帯電話サービス「HUTCH」からハチソンが撤退し、トゥルーが新たな合弁相手になると発表した。両社の合弁に関しては、「官民合弁事業に関する法律違反」「透明性を欠く」といった批判が各方面から上がったが、タイ政府は介入を避けている。DTACは「違法な取引であり、通信業界、消費者を守るために行動をとらざるを得ない」として、今年4月に提訴した。トゥルーはタイ最大級の財閥で強い政治力を持つCPグループの傘下企業。

 タイの通信業界ではTOT、CATの国営2社と、両社のいずれかから事業権を取得したDTAC、トゥルー、同業最大手アドバンスド・インフォ・サービス(AIS)などの民間企業が事業を行っている。こうしたいびつな市場構造を改め平等な競争条件を整えるため、周波数の割り当てと市場の監督を行う委員会の設置が憲法で定められたが、政局の混乱と法整備能力の欠如から、委員会は機能していない。近隣国で導入が進む第3世代(3G)携帯電話サービスも、法的な混乱と入札をめぐる汚職疑惑などで立ち往生し、本格展開ができない状況だ。
《newsclip》


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