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〈タイ業界事情〉 切削工具 Sumitomo Electric Hardmetal Manufacturing (Thailand)

2011年6月3日(金) 11時48分(タイ時間)

伊藤 敏明 氏 (Managing Director)

 弊社はタイで切削工具の製造と販売を続けて今年で17年目となるが、最近「現調化」の要求の高まりを感じる。現調化というのは以前から求められていたものだが、現地生産の比重が上がりつつある昨今、要求はより強くなってきている。また、新規進出のお客様からの要望で増えているのが、「フルサポートサプライ(FSS)」。切削工具だけでなく、保持具他の切削に必要な工具全てを包括的に工具サプライヤーが提供し、お客様はその選定に煩わされることなく生産に専念するというものだ。これらのニーズは今後さらに増えていくと思われ、我々も流れに沿ったサービスの展開を計画している。

 タイに限ったことではないのだろうが、最近はあらゆる業界でスピードが求められている。新規進出であれば、事業化調査から生産開始までが極めて短期間だ。生産能力増強の場合も、実施までのスケジュールが非常にタイト。どの会社も、行動に無駄がなく迅速だ。

 一昔前まではもう少し時間の余裕があったと思うが、リーマンショック、新興国を中心とした急速な景気回復など、目まぐるしく情勢が変化する中、時流に乗り遅れず一歩先を行くような事業運営が、いずこも求められているのだと思う。

 このような状況下、必要な工具を短納期にタイで調達したり、タイで起こった問題はタイでいち早く対策するためにと、「現調化」への要望は高く、その率の引き上げを改善指標に掲げる企業が多い。

 弊社は創業以来、お客様の要望にお応えして現地製造品のレパートリー拡大に努めてきた。その結果、弊社グループのブランドイメージとも言えるcBNインサートなどのハードターニング製品をはじめ、ドリル、超硬インサート、PCDリーマーなど、現在では現地製造品の販売量が輸入品のそれよりもはるかに多くなっている。また、経験を重ねるに連れて製造ノウハウをも蓄積してきたが、現状に甘んじることなく、さらなる現調品レパートリーの拡大や、その品質・性能・納期・価格の改善に注力していく所存だ。

 お客様からのご要望の中には当然、価格引き下げがある。もちろんご要望には精一杯対応しているが、工具費にとどまらず加工速度や工具寿命といった性能を含めてトータルでメリットを出していただけるよう、ご提案を続けている。これ以外にも、「テクニカルトレーニング」を2006年から行い、旋盤やマシニングセンターに工具を取り付けて実際に加工を行うことを通じ、タイ人受講者の皆さんに切削工具に関する知識やスキルを高めていただいている。

 因みに受講料は材料費程度。弊社のお客様のみならず、切削工具ユーザー様に広く門戸を開放し、機械加工業界の発展という形で地域貢献ができればと考えている。

 このようなトレーニングを行う「テクニカルセンター」を活用し、お客様の現場で起こっている切削工具の様々な問題を解析して改善提案を行う機能を、今年はまず強化。さらなる経験を積む中で、切削工具の周辺製品に対する知識も深めてフルサポートサプライに繋げているが、その実施例は既に数例出ている。

 タイ経済は今後も順調な発展が期待されるが、やはり東北関東大震災の影響が懸念される。ニュースを見聞きし、日本人として居ても立っても居られない思いを持つが、まずは弊社が「やるべきこと」、および「やれること」を確実に実施していく。

 多くの方々からいろいろな見方を聞くが、事実以外に惑わされることなく、ここタイでのモノづくりをしっかりとやり、日本の製造業復興へどんなかたちであれ少しでも貢献できるように頑張っていきたい。

Sumitomo Electric Hardmetal Manufacturing (Thailand) Ltd.
住所:No. 102 Moo 9 (Wellgrow Industrial Estate), Bangna-Trad Road, Bangwua, Bangpakong, Chacoengsao 24180
電話:0-3857-1940~5 ファクス:0-3857-1948~9
Eメール:sht-sales-gr-ml@list.sei.jp
《newsclip》


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