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タイ下院選 「投票ボイコット」の支持広がらず

2011年6月13日(月) 10時00分(タイ時間)
【タイ】7月3日の下院選での投票ボイコットを主張するデモ団体「民主主義のための市民同盟(PAD)」は10日にバンコク都心のシーロム通り、11日にバンコクの戦勝記念塔、ウイークエンドマーケットなどと東北部ナコンラチャシマ県でデモ行進を行い、不投票を呼びかけるチラシを通行人に配った。

 PADは「動物(のような政治家)を国会に入れるな」と書かれた、背広を着たサル、イヌ、トカゲなどの写真入りのポスターを各地にはり、話題を呼んでいる。ただ、タクシン政権追放を掲げた2006年の街頭デモで数万人、2008年のタイ首相府やスワンナプーム空港占拠で数千人を動員した求心力は失われ、11日のバンコクでのデモ参加者は300人ほどだった。「投票ボイコット」「国王が選任する内閣」といった主張が、支持基盤である王党派中間層にすら嫌われたもようだ。

〈民主主義のための市民同盟(PAD)〉
 タクシン政権(2001—2006年)当時の2005年に中国系2世のタイ人実業家ソンティ氏が設立。タクシン氏の王室への不敬、汚職疑惑などを追及し、2006年に数万人規模の街頭デモをバンコクで連続開催、政治機能を麻ひさせ、同年9月の軍事クーデターによるタクシン政権追放を呼び込んだ。
 2007年末の総選挙でタクシン派が政権に復帰したことから活動を再開し、2008年8月から同年12月まで首相官邸にあたるタイ首相府を数千人で占拠。11月下旬からバンコクの2空港も占拠し、タイの空路交通を遮断した。空港占拠中の12月に憲法裁判所がタクシン派与党を解党、反タクシン派の民主党を中心とするアピシット政権が発足したことから活動を停止した。
 2011年になり、カンボジアとの国境紛争への対応などを口実にアピシット政権への対立姿勢を明確にし、1月下旬からタイ首相府前で座り込みの反政府デモを開始。2008年同様、クーデターによる政権打倒を支持するなど、一部特権階級の代弁者的な主張を行っている。
 PADはタクシン氏の権力拡大や民主主義の浸透を危ぐした特権階級の影響下にあるとみられる。タイ王室の支持を受けていると主張し、シンボルカラーはプミポン国王の誕生日の色である黄色。2008年10月にPADのデモ隊が国会議事堂周辺で警官隊と衝突し、支持者の女性が死亡した際には、シリキット王妃が葬儀を主宰した。
《newsclip》


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