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世界遺産にノー、選挙にノー エカマイ駅近くでPADがデモ

2011年6月17日(金) 10時42分(タイ時間)
【タイ】タイのデモ団体「民主主義のための市民同盟(PAD)」は17日午前10時から、バンコク高架電車BTSエカマイ駅近くの国連教育科学文化機関(ユネスコ)バンコク事務所前で集会を開き、タイ国境近くのカンボジアのクメール遺跡プレアビヒアの世界遺産登録に抗議する。PADはまた、午前11時にユネスコ事務所からラチャプラソン交差点まで自動車、バイクでデモ行進し、7月3日のタイ下院選での投票ボイコットを呼びかける予定。

 プレアビヒアはタイとカンボジアが領有権を争い、国際司法裁判所が1962年、カンボジア領とする判決を下し、2008年にユネスコがカンボジアの世界遺産に登録した。タイの特権階級、保守派の一部はいまだにプレアビヒアを自国領と主張し、傘下組織のPADを通じ、タイ政府などに圧力をかけている。PADはまた、下院総選挙を拒否し、プミポン国王による選任内閣を主張している。

〈民主主義のための市民同盟(PAD)〉
 タクシン政権(2001—2006年)当時の2005年に中国系2世のタイ人実業家ソンティ氏が設立。タクシン氏の王室への不敬、汚職疑惑などを追及し、2006年に数万人規模の街頭デモをバンコクで連続開催、政治機能を麻ひさせ、同年9月の軍事クーデターによるタクシン政権追放を呼び込んだ。
 2007年末の総選挙でタクシン派が政権に復帰したことから活動を再開し、2008年8月から同年12月まで首相官邸にあたるタイ首相府を数千人で占拠。11月下旬からバンコクの2空港も占拠し、タイの空路交通を遮断した。空港占拠中の12月に憲法裁判所がタクシン派与党を解党、反タクシン派の民主党を中心とするアピシット政権が発足したことから活動を停止した。
 2011年になり、カンボジアとの国境紛争への対応などを口実にアピシット政権への対立姿勢を明確にし、1月下旬からタイ首相府前で座り込みの反政府デモを開始。2008年同様、クーデターによる政権打倒を支持するなど、一部特権階級の代弁者的な主張を行っている。
 PADはタクシン氏の権力拡大や民主主義の浸透を危ぐした特権階級の影響下にあるとみられる。タイ王室の支持を受けていると主張し、シンボルカラーはプミポン国王の誕生日の色である黄色。2008年10月にPADのデモ隊が国会議事堂周辺で警官隊と衝突し、支持者の女性が死亡した際には、シリキット王妃が葬儀を主宰した。
《newsclip》


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