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タイ下院選勝利のタクシン派、5党連立政権発足へ

2011年7月4日(月) 13時46分(タイ時間)
【タイ】3日のタイ下院選で過半数を制したタクシン元首相派の野党プアタイのインラク・チナワット氏(44)は4日、サナン副首相ら小規模政党の代表者と共同記者会見を開き、5党連立政権を組むと発表した。プアタイ政権に参加するのはバンハーン元首相(役員だった政党の解党により参政権停止中)が実質的な党首のチャートタイパタナー党、スワット元副首相(役員だった政党の解党により参政権停止中)が実質的な党首のチャートパタナープアペンディン党、東部の地方ボスと呼ばれたガムナン・ポことソムチャーイ・クンプルーム氏(汚職で実刑判決を受け逃亡中)の影響下にあるパランチョン党、サナン副首相の影響下にあるマハーチョン党で、インラク氏は5党の下院(定員500)議席数が299になると述べた。プアタイと連立を組む4党の主要政治家はほとんどがタクシン政権(2001—2006年)、タクシン派サマック政権(2008年)に参加したことがあり、特権階級の介入を受けていったん別れたものの、もとの鞘に収まった形だ。

 インラク氏は新政権の優先課題として、(タクシン派と反タクシン派に分かれた)国民の和解、プミポン国王の84歳の誕生日(12月5日)の祝典、物価上昇の抑制、近隣国との関係改善、汚職取り締まりを挙げた。国王誕生日に言及した際には声が上ずった。

 インラク氏はタクシン元首相の妹で、プアタイの比例代表名簿1位。近くタイ初の女性首相に就任する見通しだ。

〈インラク・チナワット〉
 1967年生まれで、9人兄弟の末っ子。タイ国立チェンマイ大学政治・行政学部卒、米ケンタッキー州立大学経営学修士。兄のタクシン氏が創業したタイ携帯電話サービス最大手アドバンスド・インフォ・サービス(AIS)、チナワット財閥の不動産会社SCアセットなどの社長を務めた。政治経験はほとんどない。事実婚で子供が1人いる。

〈タクシン・チナワット〉
 1949年、タイ北部チェンマイ生まれの客家系華人。中国名は丘達新。警察士官学校を卒業後、米国に国費留学し、刑法学博士号を取得。帰国後、警察に勤務するかたわら、官公庁へのコンピュータリース、不動産開発などを手がけ、1987年に警察中佐で退職。その後、携帯電話サービス、通信衛星などを展開するタイ通信最大手シン・グループを育て上げた。
 1995年に政界に転じ、1998年に政党を設立。地方、貧困層へのばらまき政策を掲げ2001年の総選挙で大勝し首相。2005年2月の総選挙も圧勝、首相に再選されたが、2006年9月の軍事クーデターで失脚し、公職追放処分を受けた。2007年末の総選挙でタクシン派が勝利したため、2008年2月に帰国。8月に出国し、不在中の10月、首相在任中に妻が国有地を競売で購入したことで懲役2年の実刑判決を受けた。その後はタイに帰国せず、主にドバイに滞在している。
 タクシン派与党は2008年12月に選挙違反で解党され、これに伴い、タクシン派政権からネーウィン元首相府相派と中小連立4党が野党・民主党に寝返り、民主党連立政権が誕生した。
 チナワット家のタイ国内の資産約760億バーツはクーデター後に凍結され、タイ最高裁が2010年2月26日、不正蓄財だとして、このうち464億バーツの国庫没収を命じた。
《newsclip》


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