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〈タイ業界事情〉 潤滑油 東日本大震災の影響は?

2011年8月7日(日) 04時20分(タイ時間)

Apollo (Thailand) Co., Ltd.
峰田 勇 氏 (President)

 タイ進出日系企業へのダメージが心配された、東日本大震災。一時はタイ経済への影響も懸念されたが、結果としては製造業の各業種とも数カ月の減産で乗り切れそうな状況と見ている。回復次第では通年で前年並み、もしくは前年比増の売り上げを見込む企業もあろう。弊社も一部のサプライヤー様が被災され、一時は調達に支障も出たが、生産・製品への影響は限定的だったので、下半期以降に追い込みをかけ、通年で前年比増の売上を目指していく。同時に売上だけにとらわれない、高機能、高付加価値製品を市場に投入していきたい。

 弊社の販売量は2008年が4万5000キロリットル、翌09年はリーマンショックのあおりで3万7000リットルにまで減販した。出光グループ全体でも、2008年が全世界で100万キロリットル、09年が85万キロリットルと大きく落ち込んだ。通常、潤滑油需要は増減幅が小さく、ベース販売量は例年2—3%の増減で推移する。09年単年でマイナス15万キロリットルというのは、世界経済、とりわけ製造業への影響がどれほど大きかったかがうかがえる。

 今回の東日本大震災についても、当初は日本国内のみならず海外日系企業の生産に及ぼす影響を最悪のケースまで想定していたが、現時点では弊社の生産・販売への影響も、最小限にとどめられると考えている。タイでは自動車関連産業への影響が最も気になるところで、部品を調達できずに通常の3割程度にまで生産を抑えたメーカー様もあったようだが、全体としては7—8月には回復に転じる見込みだと聞いている。

 弊社も日本から輸入している一部の原材料の調達が一時的に困難に陥ったが、関係者やサプライヤー様の努力により現在はほぼ回復し、お客様への安定供給を維持することができている。生産も7月には通常レベルに戻る見込みだ。タイ国内は需要が安定、むしろ右肩上がりであり、国内総生産(GDP)の伸びだけを見ても、タイ経済は今後も力強く発展しいくものと期待できる。弊社のタイにおける潤滑油のマーケットシェアは約10%と見ているが、さらなるシェアアップを図るとともに、タイ経済の発展に遅れることなく、体制を整えていきたい。

 タイでは特に、自動車用潤滑油の純正オイル部門が好調であり、リーマンショックからの急速な回復もあって、2010年の弊社の販売量は過去最高の4万9000キロリットルに達した。販売量の半数近い2万キロリットル強がOEM製品をはじめとする、自動車関係の潤滑油になる。

 また同年は工業用潤滑油も、やはり2万キロリットル強を売り上げている。自動車産業が牽引する、タイの好景気を反映して、特に部品加工メーカーで使用される金属加工油(切削油、熱処理油)が堅調に販売を伸ばしている。

 弊社は出光グループにとって東南アジア最大の生産拠点であり、日本国内の製造業の稼働率の低下や需要の落ち込みを考えると、弊社がグループを率先しなければならないという使命感がある。

 タイには今年3月に赴任したばかりだが、景気の良さを肌で実感している。「日本製」へのイメージも良く、出光ブランドが市場に食い込む余地は多分にあると確信している。

 自動車用もさることながら、工業用も積極的に投入していきたい。出光グループはもともと、タービン油や油圧作動油、金属加工油といった工業油に強く、その市場で信頼を得てきた。品揃えは豊富で、タイでも470種以上を取り扱っている。

 ただ単にシェアや売り上げを伸ばすだけでなく、お客様にメリットを感じていただける製品の開発・販売にも力を入れていきたいと考えている。汎用品と比較すると製品単価は高くても、省燃費、省電力、高機能などでトータルコストを抑えられ、そのメリットをお客様に実感していただけるような提案をしていく。同時に、使用中の潤滑油の寿命分析や、最適な使用方法の提案といったアフターサービス体制も強化し、売って終わりではない付加価値のあるサービスを提供していきたい。

 今年は5万7000キロリットルの販売量を目指すとともに、これらの高機能潤滑油製品の比率向上を目標に掲げ、タイ進出の日系企業の皆様とともにタイ経済の発展に貢献していきたいと考えている。

Apollo (Thailand) Co., Ltd.
住所:Amata Nakorn Industrial Estate (Phase 6), 700/623 Moo 4, Bankao, Panthong, Chonburi 20160
電話:038-456-900 (加治、西) ファクス:038-210-099
Eメール:japan@apollothailand.com URL:www.idemitsu.co.jp
《newsclip》


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