一方、7月の下院総選挙で政権をタクシン派に明け渡した野党民主党は18日、犯罪者であるタクシン氏への査証発給を日本政府に働きかけたとして、スラポン外相を警察に告発した。スラポン外相は就任翌日の11日、小島誠二駐タイ大使と会談し、タクシン氏へのビザ発給を要請していた。
タクシン氏は汚職で懲役2年の実刑判決を受け国外逃亡中で、日本の入管法では原則として入国が認められないが、日本政府は「タイ政府から要請があった」(枝野官房長官)として、特別に入国を許可した。タクシン氏は22—28日に日本を訪問し、東日本大震災の被災地を訪れるほか、講演を行う予定。

反タクシン派団体のリーダー(右)

スラポン外相を警察に告発する民主党議員