RSS

〈企業インタビュー〉TENHIKO INDUSTRIAL (THAILAND) 特殊鋼流通

2011年11月2日(水) 16時44分(タイ時間)

TENHIKO INDUSTRIAL (THAILAND) CO., LTD.
小林 計正 氏 (Managing Director)

創業136年、前引鋸から特殊鋼へ

——御社グループについてお聞かせください

 本社の「天彦産業」は明治8年の1875年、鋸製造業の「天彦」として設立。前引鋸の製造・販売から始まり、戦後、木下商店(現・三井物産)と徳山鉄板(現・日新製鋼)から後押しされる形で、刃物用の素材を日本各地の生産地に納品するという事業を手がけるようになりました。これが現在の主要業務である特殊鋼流通業につながっています。

 特殊鋼は日本国内での販売のほか、台湾、韓国、中国などに輸出していましたが、この4~5年はタイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、インドといった地域への輸出も増えてきています。天彦グループとしては、上海にも現法を構えており、日本—上海—タイという拠点をトライアングルで結び、各種製品を効率的に取り扱っています。

——タイ進出の経緯は?

 特定の顧客先があったわけではなく、2005年8月にバンコク駐在員事務所という形でスタートしました。タイは業種も規模もさまざまなメーカーが製造拠点を構える国で、特殊鋼を取り扱う弊社が活躍できる市場だと判断しての進出でしたが、駐在員事務所の最初の1—2年は、具体的な商売がなく厳しい状況でした。

 事業が軌道に乗り始めたのは、ローカル企業と共に製品を開発した、3年目以降です。現在、倉庫を借りているBSS(バンコクスペシャルスチール)と良好なビジネスパートナーの関係を構築、日系の大手企業様に興味を持っていただけるようになりました。2007年11月に法人設立を前提として投資委員会(BOI)からIPO(国際調達事務所)の投資恩典を受け、2008年1月に販売・在庫機能を持った現地法人の設立となりました。

——取り扱い製品について

 基本は、特殊鋼材および鉄鋼からなる部品・半製品です。日本製をメインに韓国製や中国製といった製品を取り扱っています。中国製品は弊社グループの上海の現法から取り寄せております。

 価格は、製品の重要な要素とみなされます。しかし弊社では、まず、お客様にその使われ方・加工方法・スペック・熱処理などの詳細を確認。その上で品質とのバランスを考え、製造国や製品のスペックをご提案しております。価格ありき、製造国ありきでは、ニーズに的確に応えることが難しくなります。

——製品の取り扱いで難しい点は?

 やはり品質の維持です。前述のように、使われ方や加工や熱処理の詳細を確認して適材をご提案します。問題が生じたとしても、アフターフォローとして追跡・解決していく、このようなソフト面でのソリューションが重要だと思います。私の経験上、正直に申し上げますと、製品開発に対する素材を供給する上で、最初からうまく行くことはないと思います。

——顧客の要望は?

 機能の充実です。弊社グループは本社、タイ現法ともに、特殊鋼板(コイル)の取引量が最も多く、現地のコイルセンターとの協力関係は不可欠でした。そのため、現地のコイルセンターからの協力を得て、特殊鋼のマザーコイルを輸入。タイで在庫、スリット、レベラー、切断して届けるという機能を構築しました。

 特殊鋼・工具鋼の丸棒・フラットバーは自社で切断機、さらには丸棒用の矯正機を導入、鍛造品・鋳造品用の超音波試験機といったものも導入して、可能な限りお客様のニーズに対応できるよう取り組んでおります。

 そのほか、パイプなどを成形するためのフォーミングロール(金型)を製造メーカーとの代理店契約で販売してきましたが、今年10月以降は、磨耗したフォーミングロールを再研磨、再度使用可能にする「ロール・メンテナンスショップ」の立ち上げを予定しております。フォーミングロールを販売するだけでなく、「その後のメンテも」という顧客のご要望に応えるため、製造メーカーと協同事業という形で行います。

 このようなハード面で重要なのは品質維持です。タイ人の国民性なのか、決まったことを日々努力してこつこつと重ねていくことができる国だと感じております。

——顧客状況について

 お客様は日系メーカーが6割、タイローカルメーカーが4割を占めます。向け先は、直接・関節含めて取り扱い製品の4割半が自動車、4割が2輪、1割半がその他の用途といった感じです。

 市場的には、特殊鋼の鋼材販売としての同業・競合は多いといえます。タイはコイルセンター含み現地に根付いた流通業者が多いので、新規市場の開拓は決して容易ではありません。創業時の苦労もこの点にありました。

 しかし、特殊鋼の鋼材・鉄鋼に関する部品・半製品に関してソフト面とハード面のサービスを両立できる流通は限られています。また、流通にもそれぞれ強い点と弱い点がありますので、弊社にとっても努力次第でますます活躍できる市場だと実感しています。

——今後について

 鉄鋼の価格は原油同様に上昇する一方です。2008年のリーマンショックによる世界的な不況の最中、一時的に値崩れを起こしましたがV字で急回復、常に過去最高を記録しています。

 鋼材は値上がりするが、製造メーカー様は常にコスト削減を迫られている、その狭間の流通は、どのような役割を担っていくのかという課題に直面しております。弊社としては、ソフトとハードの両面をカバーするトータル・ソリューションでお客様にお役に立てるよう努力しております。

——売り上げは?

 2008年に会社設立し、4年目の今年(2011年)は、1億バーツの売上を見込んでおります。

——ありがとうございました

Tenhiko-003.1.JPG

Tenhiko-003.2.JPG

TENHIKO INDUSTRIAL (THAILAND) CO., LTD.
事務所
住所:5 Sitthivorakit Building 10th Floor, Room No. 105, Soi Pipat, Silom Road, Silom, Bangrak, Bangkok 10500
電話:0-2266-8348
ファクス:0-2266-8349
Eメール:kobayashi@tenhiko.co.th 
URL : http://www.tenhiko.co.jp
本社社長ブログ:ひばりの囁き(ささやき)
倉庫/工場
住所:130/11 Moo 1, Theparak Road., Km.22, Bangsaothong, Samut Prakarn 10540
(Bangkok Special Steel敷地内)
《newsclip》


新着PR情報