RSS

「村本さんは治安部隊の発砲で死亡」 タイ副首相

2011年11月30日(水) 00時08分(タイ時間)
【タイ】タイのテレビ報道によると、昨年4月、ロイター通信のカメラマン、村本博之さんがバンコクでタクシン元首相支持派のデモ隊と治安部隊の衝突を取材中に射殺された事件で、タイのチャルーム副首相は29日、タイ首相府で小島誠二駐タイ大使と会談し、「鑑識結果と目撃証言から、村本さんが治安部隊の発砲で死亡したのは明らかだ」と伝えた。捜査を担当するタイ法務省特捜局(DSI)が今後、当時首相だったアピシット民主党党首、治安担当副首相だったステープ前民主党幹事長の事情聴取を行う予定という。

 村本さんが殺害された状況に関しては当初から、治安部隊が発砲したという複数の目撃証言があった。事実とすれば軍、政府の責任問題に発展するためか、反タクシン派のアピシット政権下で捜査はほとんど進展せず、今年2月にはDSIが当初の見通しを翻し、政府側の発砲ではないという報告をまとめた。しかし、今年7月の下院総選挙でタクシン派が政権に復帰し、状況は一変。新政権は村本さんらの事件の再捜査を命じ、アピシット前首相らの責任を追及する構えを見せている。

 タイでは過去数年、地方住民、中低所得者が多いタクシン派と特権階級を中心とする反タクシン派の抗争が続き、政治・社会が混乱している。反タクシン派はタクシン氏を反王室、腐敗政治家と糾弾し、2006年のクーデターでタクシン政権を追放。タクシン派は特権階級が軍官財界を動かし民主主義や法治をねじまげているとして、昨年3—5月にバンコク都心部を長期間占拠し、アピシット政権に退陣を要求した。アピシット政権は最終的にデモ隊を強制排除したが、このときの衝突でタクシン派市民ら91人が死亡、1400人以上が負傷した。
《newsclip》


新着PR情報