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タクシン氏にパスポート再発行 現在地はネパールか

2011年12月18日(日) 23時59分(タイ時間)
【タイ】タイ外務省は16日、汚職で実刑判決を受け国外逃亡中のタクシン元首相に対し、10月26日にアラブ首長国連邦のアブダビで一般旅券(パスポート)を再発行したことを明らかにした。反タクシン派の野党は反発し、国会で追及する姿勢を見せている。

 タクシン氏は国外滞在中の2008年、首相在任中(2001—2006年)に当時の妻が競売で国有地を取得したことで懲役2年の実刑判決を受け、以来、タイに帰国していない。反タクシン派のアピシット政権(2008—2011年)は2009年4月、「タイもしくは外国に損害を与える恐れがある人物のパスポートを破棄できる」とした外務省規定を適用し、タクシン氏のパスポートを破棄、諸外国にタクシン氏の身柄引き渡しも要求した。タクシン氏は以来、投資などを通じ取得したモンテネグロなどのパスポートを使用していたが、入国出来ない国もあり、行動は制約されていた。

 しかし、今年7月の総選挙でタクシン派が政権に復帰したことから、状況が一変。8月には、それまでタクシン氏の入国を認めていなかった日本から特別許可を得て訪日を果たし、その後は韓国、シンガポールなどを自由に動き回っている。タイ字紙タイラットによると、16日にはミャンマーからネパールに飛んだ。

〈タクシン・チナワット〉
 1949年、タイ北部チェンマイ生まれの客家系華人。中国名は丘達新。警察士官学校を卒業後、米国に国費留学し、刑法学博士号を取得。帰国後、警察に勤務するかたわら、官公庁へのコンピュータリース、不動産開発などを手がけ、1987年に警察中佐で退職。その後、携帯電話サービス、通信衛星などを展開するタイ通信最大手シン・グループを育て上げた。
 1995年に政界に転じ、1998年に政党を設立。地方、貧困層へのばらまき政策を掲げ2001年の総選挙で大勝し首相。2005年2月の総選挙も圧勝、首相に再選されたが、2006年9月の軍事クーデターで失脚し、公職追放処分を受けた。軍部はクーデターの理由に、タクシン氏のタイ王室軽視と汚職を挙げた。
 民政移管のため行われた2007年末の総選挙でタクシン派が勝利し、タクシン氏は2008年2月に帰国。8月に出国し、不在中の10月、首相在任中に当時の妻が国有地を競売で購入したことで懲役2年の実刑判決を受けた。その後はタイに帰国せず、主にドバイに滞在している。
 タクシン派与党は2008年12月に選挙違反で解党され、これに伴い、タクシン派政権からネーウィン元首相府相派と中小連立4党が野党・民主党に寝返り、反タクシン派アピシット民主党連立政権が発足した。
 チナワット家のタイ国内の資産約760億バーツはクーデター後、凍結され、タイ最高裁が2010年2月、不正蓄財だとして、このうち464億バーツの国庫没収を命じた。同年4、5月、タクシン派のデモ隊がバンコク都心部を占拠し、治安部隊との衝突で、91人が死亡、1400人以上が負傷。デモは最終的に武力鎮圧されたが、銃撃戦や放火でバンコク都内は大混乱に陥った。
 アピシット政権は翌2011年5月に下院を解散。7月の総選挙ではタクシン派政党プアタイが過半数を制して政権に復帰し、タクシン氏の妹のインラク氏が8月に首相に就任した。
《newsclip》


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