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〈タイ業界事情〉 「見えていなかった」タイの工場

2012年1月16日(月) 01時18分(タイ時間)

東洋ビジネスエンジニアリング(タイランド)株式会社
渡邉 祐一 氏 (Senior Manager MCFrame Division)

改めて見直される「業務の標準化」

 日系企業だけで400社以上が浸水被害にあったとされる、今回のタイ大洪水。技術と労働力が集積されているだけに迅速な代替手段が講じられず、タイの工場が止まると日本のみならず世界各国の生産に影響を与えるということを、誰もがまのあたりにした。生産ラインの修復や生産量の回復といったハード面での復興・復旧が急ピッチで進んでいるが、ただ単に元の状態に戻すのではなく、拠点機能の再検討も行われている。つまり、ソフト面、プロセスの見直しも同時並行で実施されている。業務がきちんと整備されていないばかりに、いたずらに現場が混乱した企業もあるようだ。そのため、改めて「業務の標準化」が見直されている。

もともと「見えていなかった」タイの工場

 「進出当時は一工程をまかなっていただけのタイ工場が、今や全社売り上げの多くを占める事業体に様変わり」。現地調達率(ローカルコンテンツ)が引き上げられ、タイでなくては生産できない製品が増え、日本のみならず海外の生産拠点、市場へ直接輸出されていく。あえて語るまでもないほどに、多くの企業にとってタイは重要な生産拠点。そしてその分だけ、現地の業務品質の向上が求められてきた。

 日本の親会社にとって、海外拠点は力を増せば増すほど、管理しづらくなる。全体像は見えていても、細かな管理には至らない。日本人が関与しなくても「ものづくり」はできている。製品は納期どおりに上がってくる。しかし、現場ではその場しのぎの対応が多く、日本で求められる業務品質に達するにはまだまだ届かない。しかも詳細は現場のタイ人スタッフに聞かないと分からないという、ブラックボックス化が起きている。

 「情報の一元化」「ガバナンス」「見える化・可視化」といった手垢のついた言葉が、実は達成されていないのだ。そこに今回の洪水がやってきた。操業中断、代替生産、復興・復旧といった一連の作業の中で、業務が整備され、見える化が実現できている工場とそうでない工場では、復興スピードとコストに大きな差が生じる恐れがある。

現場担当者と「同じ視線」の画面、逆フローにも強い設計

 求められるのは業務の標準化であり、決してIT化ではない。ただ、業務の標準化実現にはシステムを基準にする方法が有効だ。

 弊社が開発・販売する生産管理システム、原価管理システムの「MCFrame」は、世界各国の日系企業270社以上が導入している。販売計画や受注から始まり出荷に至るまで、現場で行う一連業務をカバーする。多様な業務シナリオ(フロー)を準備、マスターをセッティングすることによって、各々の業務に合わせたシステムを構築することができる。

 タイでは特に「導入したもののスタッフが使いこなせず、システムが無用の長物に」という事態に陥ることが多い。弊社は売って終わりではなく、運用、活用に主眼を置いている。そのため、システムの利用方法はもちろん「販売計画とは何か」といった、タイ人へ教育するためのスキルアップのツールを用意、フォローを実施している。

 そもそも、業務管理システムはどのような製品であっても管理ができて当然。その中でMC Frameはさまざまな特徴を備えている。その一つが画面(ユーザインターフェース)だ。現場担当者と管理者が同じ画面を見て議論できるようにレイアウトを工夫。また、使い慣れたExcelにデータをダウンロードできる機能などを備え、日常業務にそのまま組み込むことが可能だ。

 また、他社製にはあまり追求されていない、変更や取消などの派生プロセスに対応する機能も充実している。納期遅れ、設計変更など受注、発注、製造計画などのものづくりプロセスには様々な変更や逆フローがつきまとう。MC Frameは標準で業務シナリオ(フロー)に盛り込んでおり、迅速な対応が可能だ。現場から挙がってくる声を反映させた機能だ。

異なる「見える化」を必然的に実現

 PDCAサイクルという言葉をよく聞く。管理方法の一つで、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)という意味だが、実は日本本社が求める見える化というのはPとC。一方、現場にとって重要なのはD、発注状況、製造進捗、在庫推移など、現場の作業状況だ。そのため、本社の意向に沿った形でシステム導入しても、両者の見える化は達成しない。一方、MC FrameはDに強いシステムだ。Dの確実な達成はおのずと他を導く。

 目標は「業務の標準化」。これが維持されていれば本社から「見えない」と言われることもなく、逆に現場から情報を発信し、本社へ進言する現場に進化できるはずだ。

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B-EN-Gタイランドによる被災企業への取り組み

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Toyo Business Engineering (Thailand) Co., Ltd.
住所:29th Floor, CTI Tower, 191/10 Rachadapisek Rd., Klongtoey, Bangkok 10110
電話:0-2661-9805 ファクス:0-2661-9810
Eメール:watanabe-y@th.to-be.co.jp (渡邉) ウェブサイト:http://www.to-be.co.jp/bth/
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