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タクシン派、憲法起草議会設立案提出 政局再混乱の序章?

2012年2月10日(金) 10時24分(タイ時間)
【タイ】タイのテレビ報道によると、タイの連立与党とタクシン元首相派団体「反独裁民主戦線(UDD)」が9日、それぞれ新憲法案を起草する憲法起草議会の設立を求める憲法291条改正案をタイ国会に提出した。

 連立与党案はタイの全77都県から各1人選挙で選ばれた議員と有識者22人の計99議員からなる憲法起草議会の設置を求めるもので、下院議員275人が署名した。

 UDD案は直接選挙で選ばれた議員100人が240日以内に憲法案を起草し、その後60日以内に国民投票にかけるという内容で、国民6万人の署名を集めた。

 タイの現行憲法は2006年の軍事クーデターでタクシン政権を追放した特権階級・軍が制定したもので、半数が任命制の上院や独立機関を通じ、特権階級・軍が政治に影響力を持つ内容。2011年7月の総選挙で政権に復帰したタクシン派は特権階級・軍の影響力排除には憲法改正が必要と判断したもようだが、改正の内容次第では政局が大きく混乱する恐れがある。

 タクシン派は2006年の軍事クーデターと同派解党を命じた2008年の司法判断で、2度、政権を追われたが、総選挙では2001年、2005年、2007年、2011年と4連勝中。タクシン派と対立する特権階級・軍は攻め手を失ったのか、2011年のタクシン派インラク政権発足後、表立った政権打倒の動きはみせていない。

 ただ、今年に入り、特権階級・軍がクーデターに踏み切るといううわさが再浮上しているほか、国王夫妻と王位継承者の批判を禁じた不敬罪の改正をめぐる議論が激化。不敬罪では改正・刑罰の緩和を求める学識者グループを軍幹部が強く非難し、不穏な雰囲気となっている。クーデターに関しては、特権階級のフロント組織とみられる市民団体「民主主義のための市民同盟(PAD)」創設者のソンティ氏が軍にクーデターを呼びかける一方、UDD幹部のジャトゥポン下院議員が「4月までにクーデターが起きるという情報がある」と主張。プラユット陸軍司令官は9日の記者会見で、ジャトゥポン議員の発言に強い不快感を示し、「(クーデターを)誰がやるというのだ」と語気を荒らげた。
《newsclip》


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