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バンコクの爆発事件 タイ警察長官「標的はイスラエル」

2012年2月16日(木) 21時43分(タイ時間)
【タイ】タイ警察のプリアオパン長官は16日、14日にバンコクで起きた爆発事件について、逮捕されたイラン人らがイスラエルの外交官へのテロ攻撃を画策していたという見方を示した。

 タイ警察は同日、この事件で、爆発物所持、殺人未遂などの容疑でイラン人の男3人、女1人の逮捕状をとったことを明らかにした。3人の男のうち1人は14日の事件で重傷を負い、入院中。1人は14日にバンコクで、もう1人は15日にクアラルンプールで身柄を拘束された。女の行方は不明だが、すでにイランに帰国したとみられている。タイ警察は容疑者らが住んでいたバンコク都内の民家に出入りしていた中東系とみられる男についても逮捕状をとる方針。

 タイ政府は当面のテロ対策として、イランなど中東からの旅客の入国審査を厳しくするとともに、国民に対し、不審な外国人がいたら警察に通報するよう呼びかけている。また、バンコク都内の旅行者街カオサン通り、イスラエル大使館(スクムビット・ソイ19通り、オーシャンタワー2の25階)、空港などの警備を強化した。

 この事件ではバンコク都内スクムビット・ソイ71通り周辺の3カ所で爆弾が爆発し、爆弾を所持していたとみられるイラン人の男が両足切断の重傷を負ったほか、タクシー運転手の男性らタイ人の男女4人がけがをした。

 最初の爆発はイラン人の男女数人が住んでいた民家で起きた。爆発直後、イラン人の男3人が民家から足早に立ち去り、このうちの1人は爆弾とカバンを持って、表通りのスクムビット・ソイ71通り近くでタクシーに乗ろうとした。しかし、爆発で負傷し血を流していたためか、乗車拒否され、爆弾をタクシーに投げつけ爆発が起き、タクシーが大破した。男はさらに徒歩で逃げようとし、接近してきた警察のバイクに爆弾を投げようとしたが、自分の足下に落ちて爆発した。

 爆発があった民家では高性能プラスチック爆薬C4を使った爆弾2発がみつかり、警察が回収した。この民家は日本人が多く住むエカマイ通りに隣接した地区にある。民家前の防犯カメラには爆発で家の破片が道路の反対側まで飛び散る様子が映っていた。周辺の住民は爆発直後に民家の前に集まったが、血を流した容疑者の1人が両手に爆弾を持ちカバンを背負って家から出てくると、クモの子を散らすように逃げ去った。

 イランは核開発をめぐりイスラエルとの間で緊張が高まり、2月13日にはインドの首都ニューデリーとグルジアの首都トビリシでイスラエル大使館関係者の車に爆発物が仕かけられ、ニューデリーでは爆発でイスラエル人外交官ら4人がけがをした。バンコクの事件で使用された爆発物はニューデリーの爆破事件のものと類似しているとされる。

 バンコクでは今年1月、タイ国内でテロを企てた疑いで、イスラム教シーア派組織ヒズボラのメンバーとみられるレバノン系スウェーデン人の男が逮捕され、その後、男が賃借していたバンコク郊外のビルで、爆発物の原料となる硝酸アンモニウム約40リットル、尿素肥料4・4トンなどが押収された。日本、米国など各国は男の逮捕後、タイへの渡航に警告を出したが、タイ政府の要請を受け、その後、ほとんどの国がこうした警告を取り下げていた。
《newsclip》


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