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本当は雨乞いでも宗教行事でもないソンクラン

2012年4月13日(金) 21時36分(タイ時間)

 1年で最も暑くなる乾期の4月に行われることから、ソンクラン(水かけ祭り、タイ正月)は日本では「雨乞いの祭り」と紹介されるときが多いが、決して雨乞いではない。ただ、テレビのニュースなどではよく、「雨期入り」と説明される。タイにはその後にカオパンサー(入安居)という暦上の雨期入りがあり、関連性がよく分からない。

 日本ではまた、灌仏会(かんぶつえ)と紹介されるときもあるが、果たして本当にそうなのだろうか。灌仏会は釈迦の誕生を祝う行事で原則4月8日。誕生仏に甘茶をかけて祝う。タイでも仏像に水やナーム・オップという黄色い香水(写真)をかけるが、誕生を祝っているのではなく、人々に水をかけて清めるように、まずは仏像に、という意味。そもそもタイでの釈迦の誕生日は、旧暦6月の満月の日のウィサーカ・ブーチャー(仏誕節)。今年なら6月4日だ。

 ソンクランはインドで毎年3月に行われるホーリーに由来するようで、ホーリーも色粉を塗りつけたり、それを溶いた水を掛けあったりと、(行ったことがないので)写真で見る限りソンクラン以上の無礼講のよう。

 ソンクラン(正しくはソンクラーン)という名称はサンスクリット語の「サンクラータ」から来ていて、星座から星座に「動く」という意味らしい。タイは昔々、星座で1年を決めていて、黄道の起点と赤道の接点を新年としていたとか。となると、それって春分の日のこと? いずれにせよ4月13日ではない。

 調べれば調べるほど分からなくなってくるのだが、大筋としてはこんな感じで、雨乞いや仏教行事ではない。ほとんどの寺院で托鉢、布施、水かけの行事が行われるが、あくまでも在家者に功徳の場を提供するためのもののようだ。
《newsclip》