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不敬罪で懲役20年 タイ人男性、服役半年で死亡

2012年5月8日(火) 13時06分(タイ時間)
【タイ】不敬罪で服役中のタイ人男性(61)が8日朝、収監先の刑務所内の病院で死亡した。死因はがんとみられている。遺体は同日午後、男性の妻、子ども、孫らに引き取られた。

 男性は2010年5月に当時のアピシット首相の私設秘書に王室を批判するショートメッセージを携帯電話で4回送信したとされ、同年8月に逮捕された。一審のタイ刑事裁判所は昨年11月、男性に対し、送信1回につき5年、計20年の実刑判決を言い渡した。

 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じたもので、違反した場合、1件につき最長15年の懲役刑が科される。特権階級を中心とする反タクシン元首相派と反王室のイメージが強いタクシン派の政治抗争が激化する中、不敬罪は頻繁に適用されるようになり、今年2月にも、タクシン派集会で王室を批判したとして、タイ人男性(70)に懲役7年6カ月の実刑判決が下った。

 不敬罪による投獄が相次いでいることについては昨年12月、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のシャムダサニ報道官代行が「このような厳しい刑罰は不要で不相応であり、国際的な人権保護義務に違反している」と警告し、タイ政府に法改正を要望。ケニー駐タイ米国大使も簡易ブログのツイッターに「国際的な表現の自由の基準にそぐわない」と批判した。

 こうした中、一部の学識者グループが不敬罪の改正を求める活動を始めたが、反タクシン派の軍幹部や野党、王党派団体などは改正反対を表明。昨年8月に発足したタクシン派インラク政権はこの問題で反タクシン派を刺激することを避け、不敬罪改正に反対の立場をとっている。
《newsclip》


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