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タイ政府・与党、2法案の審議先送り 反タクシン派との衝突回避

2012年6月14日(木) 00時01分(タイ時間)
【タイ】タクシン元首相派与党プアタイのソムサック下院議長は12日、新憲法案を起草する憲法起草議会を設立するための憲法291条改正案の第3読会とタクシン氏に対する実刑判決の無効化などを含む「国家和解法案」の審議を次の国会会期まで延期すると表明した。両法案には反タクシン派が強く反発しており、インラク首相ら政権幹部は、審議・採決を強行すれば、政権基盤が揺らぐ恐れがあると判断した。今国会の会期は19日まで。

 憲法291条改正案は第3読会の採決直前の6月1日、違憲かどうかの判断を下すまで審議を中止するよう憲法裁判所が命じ、暗礁に乗り上げた。タクシン派は「憲法裁の権限の範囲外」「司法クーデター」などと批判し、一部には採決を強行すべきという意見も出た。ただ、憲法裁の命令を無視して法案を可決した場合、法案成立に必要なプミポン国王の承認が得られず、インラク政権が退陣に追い込まれる恐れがあった。 

 タイの現行憲法は2006年の軍事クーデターでタクシン政権を追放した反タクシン派が制定したもので、任命制の上院議員、裁判官、選挙委員会委員らを通じ、反タクシン派が政治介入しやすい仕組みになっている。タクシン派は改憲で反タクシン派の司法・政治への影響力排除を狙ったが、出鼻をくじかれた形だ。

 国家和解法案は5月下旬に下院に提出されたが、反タクシン派野党の民主党や反タクシン派市民団体が猛反発し、国会内は乱闘寸前、国会議事堂周辺では反タクシン派市民が警官隊と衝突する事態に発展した。6月上旬には、憲法裁の命令に反発したタクシン派市民が国会前で数千人規模の集会を開き、憲法裁判事の罷免を要求。昨年以降、やや落ち着きを取り戻していた政情が、両派の衝突で一気に不安定化する可能性が出ていた。
《newsclip》


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