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タクシン派と憲法裁、対立深まる

2012年6月25日(月) 00時05分(タイ時間)
【タイ】タクシン元首相支持派の市民団体「反独裁民主戦線(UDD、通称スアデーン=赤シャツ)」は24日、タイの絶対王政を廃止した1932年の立憲革命から80周年を記念し、バンコクの民主記念塔で集会を行った。演壇に立ったUDD幹部らは集会参加者に対し、タクシン派与党が進める憲法改正への支持を呼びかけるなどした。

 タイの現行憲法は2006年の軍事クーデターでタクシン政権を追放した反タクシン派が制定したもので、任命制の上院議員、裁判官、選挙委員会委員らを通じ、反タクシン派が政治介入しやすい仕組みになっている。タクシン派は改憲による反タクシン派の司法・政治への影響力排除を狙い、新憲法案を起草する憲法起草議会を設立するための憲法291条改正案を国会に提出したが、同改正案は第3読会の採決直前の6月1日、違憲かどうかの判断を下すまで審議を中止するよう憲法裁判所が命じ、改憲の動きは暗礁に乗り上げた。

 タクシン派は「(憲法裁の)権限の範囲外」「司法クーデター」などと憲法裁を批判し、一部には命令を無視し採決を強行すべきという意見も出た。しかし、法案可決を強行した場合、法案成立に必要なプミポン国王の承認が得られず、インラク政権が退陣に追い込まれる恐れがあると判断し、今国会での採決を見送った。

 一方、憲法裁は21日、UDD幹部のジャトゥポン前下院議員の保釈取り消しを刑事裁判所に要請した。ジャトゥポン氏は憲法裁による保釈取り消し要請は法的な根拠がないと反発している。ジャトゥポン氏は2010年4—5月のUDDによるバンコク都心部占拠を指揮し、テロ容疑などで逮捕された。昨年7月の下院選で当選したが、投票当日はこう留中で投票できなかったことから、憲法裁が先月、議員資格がないとする判決を下し、ジャトゥポン氏は下院議員を失職した。

 憲法裁などタイの司法はタクシン派と反タクシン派の抗争が激化した2006年以降、タクシン派が勝利した2006年総選挙の無効化、タクシン派政党の2度にわたる解党、タクシン派首相の事実上の解任など、一貫してタクシン派に不利な判決を下している。
 
《newsclip》


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