タイでは今年が仏陀が悟りを開いてから2600年目とされる。仏教界はこれを記念し、2008年から、タイ国内の寺全て、僧侶100万人の参加を目標に、大規模托鉢式を続けている。回数はこれまでに460回を超えた。
今回の托鉢式のメイン会場となったのはバンコク高架電車BTSアソーク駅前のショッピングセンター、ターミナル21。ターミナル21を開発した不動産大手ランド・アンド・ハウスのアナン・アサワポーキン社長は新興仏教団体タンマカーイの熱心な信者として知られ、托鉢式はタンマカーイ色が濃厚なものとなった。
タンマカーイは1970年代からバンコクの中間層、富裕層の間で急速に広がり、豊富な資金力で知られる。信者にはタクシン政権(2001—2006年)、タクシン派サマック政権(2007年)で主要閣僚を務めたスラポン・スープウォンリー氏、タクシン派の女性幹部で保健相などを歴任したスダーラット・ケユラーパン氏、通信事業で財を成した富豪のブンチャイ・ベンジャロンクン氏らがいる。


