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元閣僚、東部実力者、元観光庁総裁 タイの逃亡者たち

2012年7月23日(月) 23時29分(タイ時間)
【タイ】タイの英字紙バンコク・ポストは23日、汚職で実刑判決を受け逃亡中のワタナー・アサワヘーム(馬裕炎)元副内相が中国河南省洛陽市に自費でタイ仏教寺院を建立し、20日、落成式を行ったと報じた。式典にはタクシン元首相と親しい実業家・政治家のポンサク元工業相、タクシン氏の元義弟のバナポット・ダーマーポン氏ら数百人が出席した。

 ワタナー氏は1935年生まれ。何らかの方法で巨額の財を成した後、政界入りし、1990年代前半に副内相などを務めた。1995年の下院総選挙では副党首を務める政党が第1党となったにもかかわらず入閣を逃し、同氏の「事業」を問題視する米国から圧力がかかったと報じられた。

 ワタナー氏はその後も地盤のタイ中部サムットプラカン県で強い影響力を振るったが、同県内のクロンダン産業排水処理場の汚職事件で起訴され、2008年の最高裁判決直前に行方をくらました。最高裁はワタナー氏が副内相当時に処理場建設用地の偽の土地証書を政府の関係部署に発行させたとして、懲役10年の実刑判決を下した。クロンダン産業排水処理場は日本の政府開発援助(ODA)など約240億バーツを投じ建設されたが、環境アセスメントの不備や汚職疑惑で完工直前に計画が中止された。

 ワタナー氏の消息は2008年以来、ぷっつり絶え、今回の報道で初めて居場所が明らかになった。

 タイの著名な逃亡者には、2008年に汚職で実刑判決を受けたタクシン元首相、チョンブリ県などタイ東部一円の実力者であるソムチャーイ・クンプルーム氏らがいる。ソムチャーイ氏は1937年生まれ。何らかの方法で巨額の財を成し、東部政財界のボスとして君臨した。しかし、汚職、殺人などで実刑判決を受け、2006年から逃亡中で、地元に近いカンボジア西部に潜伏しているといううわさがある。不在中も影響力は健在で、チョンブリ県長、パタヤ市長といった重要ポストはソムチャーイ氏の息子らが抑えている。

 タイの映画祭「バンコク・インターナショナル・フィルム・フェスティバル(BKKIFF)」をめぐる収賄疑惑で捜査を受けたタイ観光庁(TAT)のジュタマート元総裁とその娘は起訴前にタイ国外に出国し、タイ当局によると、行き先は不明だという。2人に贈賄した米国人夫婦は2010年に米国で実刑判決を受けた。米当局の捜査でジュタマート氏の娘らの銀行口座に約180万ドルが振り込まれたことが明らかになっているが、その後、タイでのジュタマート氏と娘に関する捜査はほとんど進展していない。
《newsclip》


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