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マレーシア国旗掲げタイ国旗焼く タイ深南部

2012年9月3日(月) 00時59分(タイ時間)
【タイ】マレーシアの独立記念日にあたる8月31日、タイ深南部4県(ヤラー、ナラティワート、パタニー、ソンクラー)の100カ所以上で、路上でタイ国旗を焼き、道路脇にマレーシア国旗を掲げたり、爆弾のようにみせかけた不審物を置くなどの反タイ政府行動がみられた。ナラティワート県では5カ所で爆弾が爆発し、兵士ら6人が負傷。ナラティワート市内の百貨店が爆弾で全焼した。

 翌9月1日にはナラティワート県内の天然ゴム農園で作業員の男女2人が爆弾で足を切断する重傷を負った。また、8月30日にはヤラー県でピックアップトラックを運転していた男性が武装グループの襲撃を受け、頭などを銃で撃たれ死亡し、頭部を切断された上、遺体を焼かれた。男性は人工透析のため、ヤラー市の病院に向かっていた。

 タイ治安当局はいずれもタイ深南部の独立を目指すマレー系イスラム武装勢力の犯行とみている。

〈タイ深南部で最近起きた主なテロ事件〉
●7月20日:マレーシアと国境を接するナラティワート県スンガイコーロク市の商店街で自動車に仕かけた爆弾が爆発し、8人が負傷、店舗兼家屋数棟、自動車数台などが炎上。
●7月25日:ヤラー県で警察の車両が武装グループから爆弾と銃で攻撃され、警官5人が死亡、1人が負傷。
●7月28日:パタニー県でタイ軍兵士6人が乗ったバイク3台が走行中にピックアップトラック3台から銃撃を受け、兵士4人が死亡、2人が負傷。
●7月31日:パタニー市のホテル、CSパタニーホテル(9階建て、客室数125)の裏手で自動車に仕かけた爆弾が爆発し、宿泊客と従業員5人が負傷。ホテルの外壁が破損し、客室約80室と厨房の窓ガラスが割れるなどした。
●8月22日:パタニー県のホンダのショールームが放火され、自動車15台、バイク2台などが炎上。
●8月28日:ナラティワート県内でタイ国鉄の旅客列車が武装グループから自動小銃などで銃撃され、男性1人が死亡、1人が負傷。


〈タイ深南部〉
 ナラティワート、ヤラー、パタニーのタイ深南部3県には、もともとイスラム教徒の小王国があったが、約100年前にタイに併合された。現在も住民の大半はマレー語方言を話すイスラム教徒で、タイ語を話せない人も多い。タイ語、仏教が中心のタイでは異質な地域で、行政と住民の意思疎通が不足し、インフラ整備、保健衛生などはタイ国内で最低レベルにとどまっている。
 タイからの独立を目指すイスラム教徒住民による武装闘争は断続的に続き、タクシン政権が発足した2001年から活発化。警察派出所が襲われ一晩で警官十数人が殺害されるなど、2003年までに数百人の死者が出たが、政府は「山賊の仕業」として、独立運動の存在を認めていなかった。
 2004年1月に軍の武器庫が襲撃され、兵士4人が死亡、大量の兵器が強奪される事件が起き、これを機に「山賊」ではなく「テロリスト」とされた。同年4月には、警察派出所や軍駐屯地を同時襲撃したイスラム武装勢力を治安当局が迎え撃ち、1日で武装勢力側108人、治安当局側5人が死亡。同年10月、ナラティワート県タークバイ郡では住民の逮捕などに反発したイスラム教徒住民3000人が警察署前で抗議デモを起こし、治安当局による発砲などで7人が死亡、約1000人が逮捕され、逮捕者のうち78人が軍用トラックで収容先に移送される途中、窒息死した。
 両事件以降、武装勢力とタイ治安当局の抗争は激化し、2001年からこれまでに約6000人が銃撃、爆破などで死亡した。
《newsclip》


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