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カンボジアのシアヌーク前国王、北京で死去

2012年10月15日(月) 07時13分(タイ時間)
【カンボジア】新華社電などによると、カンボジアで「独立の父」と呼ばれるノロドム・シアヌーク前国王が15日午前3時20分(日本時間)、滞在先の北京で死去した。89歳だった。

 カンボジア国営テレビは、現地時間の同日午前6時、シアヌーク前国王死去の政府発表を伝えた。カンボジア政府はフン・セン首相が同日中にも北京に向かい、前国王の遺体をプノンペンには運んだ上で、王宮で伝統に沿った葬儀を行うと発表した。

 ニュック・ブンチャイ副首相は新華社の取材に対し、「シアヌーク前国王の死去はカンボジアにとって大きな損失だ。我々は非常に悲痛な思いだ。前国王は偉大な君主であり、我々は皆尊敬している」と述べた。

「独立の父」シアヌーク前国王の生涯

 第2次大戦後の独立、クーデターによる国外追放、内戦、そして王政復活という激動の時代を歩んだシアヌーク前国王は、カンボジアで「独立の父」と呼ばれる。

 シアヌーク前国王は1922年にプノンペンで生まれ、41年に国王に即位。その後の仏領インドシナで独立運動を主導し、53年にカンボジアは植民地統治からの完全独立を達成した。55年に父親のスラマリット元国王に王位を譲り、退位した後は、「殿下」の称号で政治活動を展開。総選挙で圧勝して翼賛体制を敷き、父親の死去後は自ら国家元首に就任した。しかし、ベトナム戦争中の70年にロン・ノル将軍らのクーデターで国外に追放され、北京に亡命政権を樹立。かつて自らが弾圧したポル・ポト派と手を結び帰国。ロン・ノル政権を崩壊に追い込み、75年にはシアヌーク前国王を国家元首とする「民主カンプチア」が成立した。しかし、前国王はポル・ポト派による事実上の幽閉下に置かれた。

 ポル・ポト派崩壊とカンボジア内戦の終結に伴い、92年に国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)が平和維持活動(PKO)を開始。93年の総選挙でシアヌーク前国王の次男ラナリット王子率いるフンシンペック党が第1党となり、新憲法で憲君主制が成立すると、シアヌーク前国王は国王に再即位した。2004年に退位後は、主に北京でがん、糖尿病、高血圧などの療養生活を送っていた。
《newsclip》


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