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タイ政府、前首相の軍籍剥奪 野党は内閣不信任案提出

2012年11月12日(月) 10時29分(タイ時間)
【タイ】タイのスカムポン国防相は8日、反タクシン元首相派の野党第1党、民主党のアピシット党首(前首相)の軍籍(少尉)を1988年にさかのぼり剥奪し、給与の返済を命じた。国防省の調査委員会が、アピシット党首が1987年に偽造書類を使って軍講師の仕事を得て兵役を逃れたとする報告をまとめたためで、国防相は「政治的な意図はない」としている。

 タクシン派の政権与党プアタイは処分を受け、アピシット党首に下院議員辞職を要求。アピシット党首の議員資格を憲法裁判所や選挙委員会にただす方針だ。

 アピシット党首は今回の処分について、9日、「内閣不信任案審議を前にした政治ゲーム」、「反論の機会が与えられず、不公正だ」などとして、行政裁判所に処分の取り消しを求める考えを明らかにした。

 一方、民主党は9日、内閣不信任案を国会に提出した。汚職問題で政権を追求する構えで、審議は11月25—27日に行われる見通し。

 第2野党のプームジャイタイ党は不信任案提出に加わらなかった。プームジャイタイは2008年に当時のタクシン派与党が裁判所命令で解党された際にタクシン派から離脱した地方有力者、実業家らが設立し、2008—2011年のアピシット政権で民主党と連立を組んだ。2011年にタクシン派が政権に復帰したため、下野したが、最近ではタクシン派との関係修復に動いているとされる。特に同党の北部派閥は近くプアタイに合流するとの見方があり、今回の動きはこうした見方を裏付けるものとみられる。

〈アピシット・ウェーチャチーワ〉
1964年、両親の滞在先である英国のニューカッスルで生まれた。英国の名門パブリックスールであるイートン校から英オックスフォード大学に進み、経済学修士号を取得。1992年にタイ下院に初当選し、1997—2001年首相府相、2005年からタイ民主党党首、2008—2011年首相。両親と姉は医師で、父は閣僚経験がある。妹は2006年の東南アジア文学賞を受賞した作家。アピシットはタイ語で「特権」を意味する。
《newsclip》


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