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バンコクで反政府デモ隊と警官隊衝突 催涙ガス発射、130人以上拘束

2012年11月24日(土) 11時21分(タイ時間)
【タイ】タイのテレビ報道によると、24日朝、反政府デモ隊と警官隊が国連バンコク事務所前で衝突し、双方に十数人のけが人が出た。警官隊は催涙ガスを発射し、デモ参加者130人以上を拘束した。

 デモ隊は衝突現場近くのラマ5世騎馬像前広場で開かれている反政府集会に向かっていた。警官隊はラマ5世騎馬像前広場へのルートを限定しており、封鎖中の道路から広場に向かおうとしたデモ隊と衝突した。

 反政府集会を主導しているのはスラユット枢密顧問官(元首相、元陸軍司令官)の士官候補生学校の同級生であるブンルート退役陸軍大将で、プレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)の側近のパジュン退役提督も参加している。ブンルート大将は「インラク政権は犯罪者であるタクシン元首相の操り人形」で、「汚職やインターネット上での王室批判を野放しにしている」と批判。軍がこうした呼びかけに呼応して、クーデターでインラク政権を追放することに期待を示している。

 これに対し、インラク首相は22日、集会参加者が「選挙で選ばれた民主的な政府を暴力で転覆しようとする恐れがある」として、治安維持のための国内安全保障法をバンコクのドゥシット区、プラナコン区、ポープラープサットパーイ区の3区に発令した。23日からは、ラマ5世騎馬像前広場周辺に警官多数を配置し、周辺の道路を封鎖した。国内安全保障法は軍主体の国内安全保障司令部(ISOC)に、▽関係政府機関の動員▽特定の建物、地域への進入禁止▽外出禁止▽集会禁止▽移動禁止——などの権限を与えるもので、2010年にバンコク都心で起きたタクシン元首相派の暴動でも発令された。

 ブンルート大将らの動きに対しては、タクシン元首相が今月18日、バンコク郊外で開かれたタクシン派団体「反独裁民主戦線(通称、スアデーン=赤シャツ)」の集会に国際電話をかけ、集会の背後にプレム枢密院議長とスラユット枢密顧問官がいると主張、「プレム議長はなぜ民意、憲法を重視しないのか」などと批判していた。

 タイでは2006年以降、地方住民、中低所得者が多いタクシン派と特権階級を中心とする反タクシン派の抗争が続いている。反タクシン派はタクシン氏を反王室の腐敗政治家と糾弾。一方のタクシン派は特権階級が軍官財界を動かし民主主義や法治をねじまげていると主張している。激しい政争の中、2006年、2008年には反タクシン派、2009年、2010年にはタクシン派による大規模なデモがあり、2010年にはデモ隊と治安部隊の衝突で、市民、兵士ら91人が死亡、1400人以上が負傷した。

 反タクシン派は2006年に軍事クーデター、2008年には「司法クーデター」と呼ばれる憲法裁判所によるタクシン派政党の解党命令で、政権を奪還した。一方、タクシン派は下院総選挙で2001年、2005年、2007年、2011年と4連勝中。
《newsclip》


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