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「一部の人は…」 タイ国王側近、軍高官にスピーチ

2012年12月28日(金) 00時39分(タイ時間)
【タイ】スカムポン国防相(退役空軍大将)、プラユット陸軍司令官、アドゥン警察長官らタイ軍、警察の幹部は27日、プミポン国王(85)側近のプレム枢密院議長(元首相・元陸軍司令官、92)のバンコク都内の自宅を訪れ、新年の祝賀のあいさつを行った。

 タイ字紙デーリーニュースなどによると、プレム議長は集まった高官らに対し、「タイ人同士で分裂していると思われがちだが、深く見れば、意見や信じるものが違うだけだ」「我々が全体のことを考えれば、国家は平穏になるだろう」「しかし、一部の人は意見が異なる相手を間違っている、悪いと決めつける」と述べ、「スカムポン国防相に念を押しておきたいが、これは個人的な意見で、政治的な話ではない」「国家にとって重要な諸君(軍、警察)に、私の考えを知ってもらいたいだけだ」と話した。

 プレム議長はタクシン元首相派が反タクシン派の黒幕とみなす人物。政財官界や特に軍に極めて強い影響力を持ち、年末年始やタイ正月、自身の誕生日前後には毎年、現役の軍、警察の最高幹部が祝賀に訪れる。これは、軍、警察がプレム議長を通じて国王への忠誠を示す慣行とみられている。

 タイでは2006年以降、地方住民、中低所得者が多いタクシン派と特権階級を中心とする反タクシン派の抗争が続き、政治・社会が混乱している。反タクシン派はタクシン氏を反王室、腐敗政治家と糾弾し、2006年のクーデターでタクシン政権を追放。タクシン派は特権階級が軍官財界を動かし民主主義や法治をねじまげているとして、2009年、2010年と反タクシン派政権打倒のデモを行った。2010年のデモでは治安部隊との衝突で、市民、兵士ら91人が死亡、1400人以上が負傷した。タクシン派は2011年の下院総選挙で勝利し、現在はタクシン氏の妹のインラク首相が政府を率いている。

〈プレム・ティンスラーノン〉
1920年、南部ソンクラー生まれ。1978—1980年陸軍司令官。1980—1988年首相。プレム政権は非議員のプレム氏が特権階級や軍の威光を背景に首相を務める変則的な政治体制で、「半分の民主主義」と呼ばれた。プミポン国王の信頼があつく、1988年の首相退任時に枢密顧問官に任命されるとともに、「ラタブルット(国家功労者)」の称号を受けた。1998年から枢密院議長。結婚したことはなく、最近は公の場に若い男性にエスコートされ登場することがある。

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プレム議長(中央)とスカムポン国防相(右)

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写真提供、タイ警察
《newsclip》


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