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安倍首相、タイで首脳会談 洪水対策、高速鉄道、ミャンマー経済特区に関心

2013年1月18日(金) 00時26分(タイ時間)
【タイ】安倍晋三首相は17日、タイを訪問し、インラク首相と会談した。日本の首相がタイを訪れるのは2003年の小泉純一郎首相以来。 

 会談後の共同記者会見でインラク首相は、安倍首相がタイの治水事業、高速鉄道計画、ミャンマーのダウェイ経済特区開発といったインフラ事業への日本企業の参入に関心を示したとして、ダウェイについては、タイ、ミャンマー、日本の3カ国で近いうちにハイレベルの協議を行うべきだと述べた。また、安倍政権下での日本経済の回復に期待を示した。

 タイの治水事業は多くの日系工場が水没した2011年のタイ中部大洪水を受けたもので、韓国などが受注を目指している。昨年11月にはインラク首相の兄で政権の最高実力者であるタクシン元首相が韓国の治水事業「四大河川再生事業」を視察した。

 高速鉄道はバンコクとタイ東北部ノンカイ、北部チェンマイ、南部パダンベサールなどを結ぶ路線が検討されている。中国、ラオスと接続する構想があり、受注競争は中国が先行しているようだ。ただ、タイ国内には中国の鉄道技術の安全性を懸念する声がある。インラク首相は昨年、中国の北京—天津間を結ぶ高速鉄道である京津都市間鉄道と九州新幹線の博多—熊本間に試乗した。タイ政府は新幹線にも関心を示しているが、タイにとっては過剰性能で価格が高すぎるという見方がある。

 ダウェイはマレー半島の付け根の西側にあり、深海港の開発とタイとの陸路接続で、アンダマン海、インド洋とタイ湾、南シナ海を結ぶ物流拠点になると期待されている。タイにとってはマラッカ海峡を経ずに欧州、インドに輸出できるため、メリットが大きいと見られている。ダウェイの開発は2010年に、タイのゼネコン(総合建設会社)最大手イタリアンタイ・ディベロップメント(ITD)がミャンマー政府から請け負った。しかし、深海港、道路、発電所、工業団地など事業が多岐にわたり、投資額が3000億バーツを超える見込みで、同社1社の手には負えない状況。タイ、ミャンマー両国政府と日本など第3国の支援が不可欠だが、ミャンマー政府は同国最大の都市ヤンゴン近くのティラワ経済特区を日本と協力して開発することで合意しており、ダウェイの開発は二の次となっている。

 安倍首相は16日、東南アジア3カ国歴訪の最初の訪問先であるベトナムを訪れ、同国首脳らと会談した。17日正午前にバンコクに入り、在タイ日系企業関係者らと懇談後、日本型ものづくりを目指す泰日工業大学を視察。夕方、バンコク都内の病院に入院中のプミポン国王を表敬訪問した。その後、タイ首相府を訪れ、インラク首相らと会談し、首相主催の晩餐会に出席した。18日にジャカルタに移動し、19日に帰国する。
 

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上写真、安倍首相とプミポン国王(右)
下写真、安倍首相とインラク首相(右)
写真提供、タイ首相府
《newsclip》


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