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タイの日系企業、最低賃金引き上げによる賃上げ15% バンコク日本人商工会議所調査

2013年2月3日(日) 14時13分(タイ時間)
【タイ】バンコク日本人商工会議所が2012年11、12月に会員企業1419社を対象に行った「2012年下期タイ国日系企業景気動向調査」(回答企業381社)で、タイの最低賃金が2013年1月から全国一律300バーツに引き上げられた影響について、「影響が大きい」との回答は31%、「影響は限定的」48%、「影響なし」17%だった。「影響が大きい」との回答は「一般機械」と「輸送用機械」でそれぞれ57%、「電気・電子機械」で45%に上った。

 最低賃金引き上げへの対応(複数回答)は「機械化の推進」が49%と最も多く、「従業員の採用を抑制」(26%)、「販売価格の引き上げ」(26%)、「従業員の削減」(24%)と続いた。

 最低賃金引き上げにともなう賃金上昇率は平均で14・9%だった。上昇率が最も高かった業種は「運輸・通信」で22・5%。次いで「食料品」20・7%、「輸送用機械」18・6%だった。

 経営上の問題点(複数回答)は「他社との競争激化」が63%と最も多かった。次いで「総人件費の上昇」(55%)、「マネジャーの人材不足」(53%)、「販売単価の低下(低価格競争)」(49%)、「ワーカー・スタッフの人材不足」(42%)などが上がった。

 タイ政府への要望事項(複数回答)は「関税や通関にかかわる制度や運用」が51%と最も多く、次いで「政情の安定・安全の確保」(43%)、「教育・人材開発の向上」(35%)だった。

 必要とする人材(複数回答)は「マネジャー」が61%と最も多かった。次いで「エンジニア」(50%)、「事務・営業職」(40%)だった。

 求める職業訓練(複数回答)は「管理監督者育成訓練」が54%と最も多く、「基礎ビジネス知識習得訓練」(38%)、「高等な技術訓練(エンジニア)」(37%)が続いた。製造業では「管理監督者育成訓練」が60%と最も多く、次いで「高等な技術訓練(エンジニア)」が49%。非製造業では「専門的知識習得訓練」が49%、「管理監督者育成訓練」と「基礎ビジネス知識習得訓練」がそれぞれ46%だった。

 労働者不足に対する対応(複数回答)は「賃金引き上げ」が50%と最も多く、「積極的な採用活動」(48%)、「福利厚生の充実」(46%)が続いた。製造業では「福利厚生の充実」が51%と最も多く、次いで「賃金引上げ」と「機械化の推進」がともに47%だった。非製造業では「賃金引き上げ」が55%で、「積極的な採用活動」(52%)、「福利厚生の充実」(38%)が続いた。

 2012年度の部品・原材料の調達先比率は東南アジア諸国連合(ASEAN)域内が60・7%で、このうちタイ国内が46・8%だった。日本は29・5%。2013年度はASEANが63・4%に増え、日本が26・8%に減少する見通し。

 今後の有望輸出市場(複数回答)としては「インドネシア」が50%で1位になった。次いで「ベトナム」34%、「ミャンマー」33%、「インド」31%、「日本」27%――。

 タイの周辺国で、進出する予定のある、もしくは2010年以降に進出した国(複数回答)は製造業で「インドネシア」が50%と最も多く、「ベトナム」(35%)、「インド」(29%)が続いた。非製造業では「インドネシア」(48%)、「ミャンマー」(47%)、「ベトナム」(28%)の順だった。

 周辺国に進出する理由(複数回答)は「進出先での事業拡大」が76%と最も多かった。次いで「タイ周辺国とのコネクティビティの進展」(16%)、「タイの人件費上昇」(14%)が上がった。製造業では「進出先での事業拡大」が70%と最も多く、「タイの人件費上昇」(24%)、「タイの人手不足」(14%)が続いた。

 前期比で業況が「上向いた」から「悪化した」を引いた景気動向指数(DI)は2012年上期実績がプラス62、2012年下期見通しと2013年上期見通しがともにプラス43だった。

 2012年度の総売上見込み額は「増加」74%、「横ばい」9%、「減少」17%だった。税前損益見込みは「黒字」が81%。

 製造業の2013年度の設備投資予定額は前年度比50%減少する見込み。「投資増」との回答が20%、「投資減」が31%だった。

 2011年の洪水からの復旧状況(想定している完全復旧を100%とした場合)は全体で92・6%で、「食料品」(84%)、「電気・電子機械」(84・2%)の復旧が遅れ気味。復旧状況が「50%以上75%未満」という回答も8社あった。
 
《newsclip》


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