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〈企業インタビュー〉 真空機器 CONVUM (THAILAND)

2013年3月10日(日) 12時36分(タイ時間)

CONVUM (THAILAND) CO., LTD.
國松 孝行 氏 (Managing Director)

「コンバム」でブランドで知られるエジェクタ式真空発生器

世界基準となった発明、タイでもメンテサービス展開

――御社概要をお聞かせください

 本社は今年で創立63年の、真空機器、空気圧機器、非接触搬送機器などの製造販売を手がける「妙徳」です。東京都大田区の小さな町工場から始まりましたが、弊社グループの主力製品であるエジェクタ式真空発生機を、日本で始めて開発するなど大きく飛躍。今では、日本国内は東京、秋田、岩手、海外は中国・上海、韓国、タイに拠点を設け、総勢170人のスタッフを抱えています。

 海外では上海でノックダウン生産を、韓国でも来年から現地生産が始まります。タイでは輸入販売およびメンテサービスを中心としています。

――エジェクタ式真空発生機というのはどのような装置ですか?

 コンプレッサーで空気を送り込み、真空を作り出す装置です。真空というと、空気を抜き出すものと想像しがちで、確かにエジェクタ式真空発生機が開発される前はそのような方法で真空を作っていました。いわゆる真空ポンプです。

 真空ポンプはモータを用いて電気を浪費します。一方のエジェクタ式真空発生機は、工場ならどこにでもあるコンプレッサーの空気を利用、大幅な省エネと機器の小型化を実現。コンプレッサーでバキュームのような操作を行う機器ということで、「CONVUM(コンバム)」と名付けました。

 発明当時は類似製品が皆無だったため、真空機器市場ではそれこそシェア100%といえるほどの需要を誇りました。現在でも市場シェア30%を維持。CONVUMという商品ブランドがエジェクタ式真空発生器の代名詞となり、他社の類似品も同名で呼ばれるほどです。その分、残念ながらコピー品も多く出まわっており、苦労が続いています。

――どのような業界、どのような部分で使われるのでしょうか?

 真空機器を使わない製造業はないといっても過言ではありません。自動車、精密機器、食品など、業界は多岐にわたります。ありとあらゆる製造業で、真空機器は使われます。自動車の生産ラインでしたら、真空を利用した吸着パッドでフロントガラスを持ち上げ、車体に組み込む映像を思い浮かべるでしょう。

 これが小さくなっても同じです。例えば携帯電話端末のスクリーンも、ワーカーが手で本体にはめ込むことはありません。小型の吸着パッドで作業を行なっています。

 CONVUMは真空部分に特化した製品です。ものを吸着させる箇所として、ほとんどは機械の先端に取り付けられます。機械というより、ロボットと表現した方がより正確でしょう。ロボットの手先の吸着部分が、CONVUMとなるわけです。

タイおよび周辺諸国での営業・メンテサービスをさらに充実

――タイ現法について

 弊社は2008年に設立。スタッフは日本人1人、現地タイ人スタッフ9人で、うちセールスエンジニアは5人です。自社製品および吸着パッドなどの消耗品の輸入販売、機器のメンテサービスを業務としております。

 真空機器自体は長持ちしますが、吸着パッドなどは定期的な交換が必要です。すぐに交換できなければ生産ラインが止まっていましますので、納品には時間が最優先されます。現在、タイ国内に在庫を抱えた消耗品であれば1―2日での即納が可能です。日本からの取り寄せが必要な製品であっても、1―2週間でしょうか。

 タイでの顧客実績はエンドユーザー数として370社を数えます。シンガポール、マレーシア、インドといった周辺諸国とのやり取りも頻繁で、それらの国への輸出額は弊社タイ現法の売り上げの半分に達します。

――他社製品と比較した場合の御社製品の特徴というのは?

 例えば耐久性に優れているので、交換までにかける時間を長く取ることが可能です。吸着パッドなどは、自社開発の技術で跡が残らないという特徴もあります。跡が残ってしまったら、その箇所を人間が手で拭かなければなりません。

 ほかにもいろいろありますが、弊社が気を心配しているのは、お客様がCONVUMと名が付いたコピー製品を本物と思い込んで使用していることです。コピー製品ですと、「一応は使えているな」というレベルの品質でしかありません。

――タイでの現地生産の計画は?

 長期計画として、2017年に現地生産に踏み切りたいと思っています。タイで今後さらにお客様が増える見込みであり、そうなるように努力をしていかなければなりません。

 現地生産までに、もっと多くのセールスエンジニアを育てる必要があります。せっかくCONVUM製品を使っていただいていても、営業力の不足で吸着パッドなどの消耗品が他社製品に入れ替わってしまっているお客様がありました。

 ありとあらゆる製造業で利用される真空機器です。タイの真空機器市場での弊社製品のシェアは未だ数%と見積もっていますが、営業すればその分だけ数字になって返ってくる製品だと自覚しています。

――今年の目標などは?

 前年比で1.4倍増の売り上げを狙っています。CONVUMのタイ現法として弊社の知名度が上がってきたこと、自動車業界の発展がさらに続くことなどが、売り上げの伸びを後押しすると見込んでいます。タイの自動車業界の発展は周知のとおりで、弊社でもお客様の6割が自動車関連業界です。精密機器関連のお客様が6割を占める日本と比較すると、タイの製造業に占める自動車関連業界の規模が把握できます。

 売り上げの要のセールスエンジニアは、年内に10人規模に増員したいと思っています。弊社は日系企業ですが、お客様との折衝はタイ人同士がほとんどです。業界未経験や女性のセールスエンジニアもいますが、ヤル気のあるスタッフに恵まれています。

――ありがとうございました

CONVUM (THAILAND) CO., LTD.
住所:No. 1MD Tower, 11th Floor, Soi Bangna-trad 25, Bangna, Bangna, Bangkok 10260
電話:0-2769-5851~2, 0-2769-5854 (國松直通) ファクス:0-2769-5853
Eメール:Kunimatsu@convum.co.th sales@convum.co.th
《newsclip》