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タイ深南部ヤラー県で爆弾テロ、県副知事が死亡

2013年4月5日(金) 14時50分(タイ時間)
【タイ】5日午前12時20分ごろ、タイ深南部ヤラー県で爆弾テロがあり、ヤラー県のイサラー副知事(55)ら県幹部のタイ人男性2人が死亡、運転手のタイ人男性が重傷を負った。

 イサラー副知事らが乗った車が県内のヤラー市からベトン郡に向かう途中、道路で爆弾が爆発し、車が横転した。爆弾は路面下の水道管に仕掛けられていたとみられ、路面に直径2メートル、深さ1メートルほどの穴が開いた。

 タイ深南部ではタイからの分離独立を求めるマレー系イスラム武装勢力によるテロが頻発している。タイ政府は3月28日、武装勢力の一つであるBRN(パタニー・マレー民族革命戦線)と初めて和平交渉を行ったが、交渉の前後にも深南部では爆破・銃撃テロが相次いだ。今回の爆弾テロについてタイの治安当局者は、和平交渉に反対する武装勢力の一派による犯行という見方を示している。

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死亡したイサラー副知事 (写真提供、ヤラー県庁)


〈タイ深南部〉
 マレーシアと国境を接するタイ深南部(ナラティワート県、ヤラー県、パタニー県の3県とソンクラー県の一部)には、もともとイスラム教徒の小王国があったが、約100年前にタイに併合された。タイ政府は同化政策を進めてきたが、現在も住民の大半はマレー語方言を話すイスラム教徒で、タイ語を話せない人も多い。タイ語、仏教が中心のタイでは異質な地域で、行政と住民の意思疎通が不足し、インフラ整備、保健衛生などはタイ国内で最低レベルにとどまっている。
 深南部のマレー系イスラム教徒住民によるタイからの分離独立運動は断続的に続き、2001年から武装闘争が本格化。2004年4月には、警察派出所や軍基地を襲撃した武装グループをタイ治安当局が迎え撃ち、1日で武装グループ側108人、治安当局側5人が死亡した。同年10月にはナラティワート県タークバイ郡で、住民の逮捕などに反発したイスラム教徒住民3000人が警察署前で抗議デモを起こし、治安当局による発砲などで7人が死亡、約1000人が逮捕され、逮捕者のうち78人が軍用トラックで収容先に移送される途中、窒息死した。両事件でマレー系イスラム教徒住民のタイ政府への反発は強まった。
 タイ政府は常時10万人以上の兵士、警官を深南部に送り込み、力で鎮圧を図ってきたが、現在も連日、銃撃、爆破、放火事件が起き、事態が改善するめどは立っていない。武装勢力と治安当局の抗争による死者は2001年からこれまでに約6000人に上る。
《newsclip》


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