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マレーシア総選挙で与党勝利、安定志向反映

2013年5月6日(月) 07時48分(タイ時間)
【マレーシア】5日に行われたマレーシア連邦下院(定数222)の総選挙は、6日未明までに開票を終了し、与党連合・国民戦線(BN)政権維持に成功した。

 BNは野党連合・人民連盟(PR)の攻勢で目標の3分の2(148議席)に届かず、前回総選挙(2008年)より7議席減の133議席を獲得。政権交代を目指した野党連合・人民連盟(PR)は89議席を獲得したが、目標の政権交代には遠く及ばなかった。

 選挙結果は「変革」より「安定」を志向する民意の反映だ。BNを率いたナジブ首相は「今回の選挙結果には二極化の現象が見られた。これは政府が懸念していることであり、適切に解決しなければ、緊張や紛争を引き起こしかねない」と述べ、民族間の融和と国家の団結を呼び掛けた。

 選挙前の世論調査では、与野党の支持がほぼ並び、政権交代も視野に入ったとの見方も浮上していた。こうした中、BNは56年間に及ぶ長期政権で慢性化した汚職体質が批判を浴びたが、急激な変革を望まないマレー系住民を中心とする支持と組織力を生かした選挙戦で勢力後退を最低限にとどめた。

 一方、アンワル元副首相率いるPRは、「変革」や「腐敗との決別」を訴え、華人を中心に支持を伸ばし、民主行動党(DAP)が大幅に躍進したが、人民正義党(PKR)、全マレーシア・イスラム党(PAR)は議席の取りこぼしも目立った。PRを構成する3党は主義主張が食い違う政党の寄り合い所帯だったことに加え、仮に政権が交代した場合、これまでのマレー系優先政策が見直され、民族間の対立が高まるのではないかといった懸念も根強かった。政権交代の理想は、微妙なバランスの上に成り立っている多民族国家マレーシアの「見えない壁」に阻まれた格好だ。

 同時に行われたサラワク州を除く州議選は、与党連合がクダ州を奪還。一方、野党連合はペナン、スランゴール、クランタンの各州で圧勝した。(クアラルンプール=宮城英二)


【マレーシア総選挙・下院獲得議席】(定数222)
与党 
国民戦線(BN) 133
野党
民主行動党(DAP) 38
人民正義党(PKR) 30
全マレーシア・イスラム党(PAS) 21
野党計 89
《newsclip》

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