【中国】アジア最大のテーマパークと謳われ、国家旅游局の肝いりで1994年に着工された「亜洲沃徳蘭遊楽園」は、13年間の建設中断を経て、完成を待たずに解体の道をたどり始めた。中国では一時、テーマパークの開発ブームがみられたが、甘すぎる投資回収見通しを根拠に見切り発車で建設されたテーマパークは閉鎖が相次いでおり、「亜洲沃徳蘭遊楽園」はその典型例となった。北京晨報が20日付で伝えた。
同テーマパークは、北京市郊外にある八達嶺長城に近い昌平市南口鎮に立地。南口鎮政府が5村の土地を開発業者の華彬集団に貸し出して建設が始まり、国家旅游局の重点開発事業に組み入れられていた。施設内には高級ホテルやショッピングセンター、グルメストリートが併設され、敷地面積は123.04ヘクタールに達し、東京ディズニーランドを超えるアジア最大のテーマパークとなるはずだった。だが1998年に建設が突然ストップ。理由は明らかにされていないが、アジア通貨危機の影響や、同年に発生した中国南部の洪水被害で森林保護が叫ばれる中で、当局が一部の森林破壊事業を停止させたことが関係したのではないかという見方があった。さらに2000年に開発業者、現地政府、住民の間で土地価格の評価と補償額面に関する意見の不一致が浮上し、プロジェクト全体が棚上げされた。華彬集団は08年の北京五輪を契機に建設を再開することを決定したものの、昌平市が05年に新たに打ち出した都市開発計画に基づき、敷地面積が15ヘクタールに縮小された。これまで何度か事業の再開観測が流れたものの、昨年9月、敷地内に建設された大型鉄骨構造物の解体作業が始まった。跡地には大型ショッピングセンターが建設され、年内にも完成予定とされる。
プロジェクトの失敗について、中国社会科学院旅游研究センターの劉思敏博士は、テーマパークは専門性が強く、創意工夫の面で求められるレベルが高いものの、華彬集団は観光分野において素人であり、ブランド影響力がないと指摘した。立地面の問題も取り上げ、「八達嶺長城の途中にあることから、長城見学客を取り込めると考えがちだが、長城を訪れるツアー観光客は見学スケジュールがタイトで、テーマパークに立ち寄る時間はなく、北京市民も市内から1時間以上かかる場所にあることから足を運びづらい。さまざまな要因を総合的に考慮し、投資回収は困難だと判断された可能性がある」と分析した。〈中国の統計データ・産業ニュース 亜州IR株式会社〉
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