【中国】乱獲や気候変動による生産量急減で相場が高騰するなか、高級漢方薬材の一部に「薬効が過大に評価され過ぎている」との見方が出ている。政府系メディアが26日付で伝えた。
「冬虫夏草」を例示すると、過去30年来の値上がり幅は1000倍を超過。1970年には、産地を代表する青海省では、1キロ当たり数十人民元で取引されていた。1990年代にはすでに人気化し、2000人民元を突破。現時点では30万人民元(約490万円)を上回るほどにバブルが膨らんだ。
仲買人によると、高騰のきっかけは2003年に猛威を振るったSARS(重症急性呼吸器症候群)。免疫力の向上に寄与する――との薬効が過大評価されるなか、短期間内に1万6000人民元まで値上がりした。SARS禍が去った後も人気は持続し、2007年には20万人民元を突破。リーマンショック時の2008年にはやや反落したものの、すぐに相場は回復し、過去最高値を速やかに更新した。
科学的な証拠には乏しいが、「冬虫夏草」には「抗がん作用がある」との見方が多い。過去数十年の研究ではまだ結論が出ていないものの、「癌に効く」との噂を盲信している消費者は多いとされる。
こうしたなか、国家質量監督検験検疫総局(質検総局)は相場の狂乱に対処。2010年12月には、「冬虫夏草を一般食品の原材料に使用することを禁じる」と通達した。
冬虫夏草は、中国の高原地帯にわずかに生息するキノコの一種で、海抜3500~5000メートルのチベット高原が主な産地。中国の高級薬膳料理では、主役材料として必ず使用される。
例年6~7月に収穫期を迎え、チベット自治区や青海省で採集される。人体の免疫機能を強化する薬効が知られるなか、過去数年間にわたって供給量が追いつかない状態だ。毎年の8月以降、本格的に新製品が市場に出回るものの、需要の拡大が続いているため。また、2012年は気温が低く降水量も多かったことから生存率が大きく低下し、青海省の玉樹、果洛など主産地の生産量は昨年に比べ30~40%落ち込んだ。
中国:冬虫夏草の相場がバブル化、薬効には疑問符
2013年5月28日(火) 16時40分(タイ時間)
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