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中国:シェールガス探査が苦戦、巨額開発費の負担などボトルネックに

2013年5月29日(水) 13時47分(タイ時間)
【中国】シェールガスの開発が各地で暗礁に乗り上げているもようだ。

 国土資源部の主導で探査権・開発権(20鉱区)の第2弾入札結果が2012年10月に開示されたものの、落札者の大部分は探査作業にも着手していない状況だ。うち一部は、投資コストの負担増を考慮し、鉱区の譲渡、外資パートナーの迎え入れを画策しているとされる。探査権の有効期間は3年に設定された。応札の資格は、中国本土に設立された資本金3億人民元以上の企業であること。「石油または天然ガスの探査経験のある本土企業」、「本土企業が経営権を握る合資企業」が参加できる。

 シェールガス開発を阻む要因としては、国内企業勢の経験不足、鉱区情報の開示不足、開発コストの負担増、生産量の少なさ、生産の不安定性、政策的な支援の不足などがある。巨額の費用が必要となる点を踏まえ、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)と中国石油化工(サイノペック:386/HK)の国内2大エネルギー企業を除くと投資意欲に乏しいようだ。こうしたなか、今年下半期に予定される探査権・開発権の第3弾入札は、参加者が容易に集まらない事態も想定される。

 第2弾の入札では、最も有望な重慶市の黔江と酉陽東の両鉱区がそろって重慶市能源投資集団公司とその傘下の重慶鉱産公司に競り落とされた。うち黔江には、3年内に17億3400億人民元を投じる計画が打ち出されていた。この額は、落札を逃した中国石油化工(サイノペック:386/HK)の提示額の10倍に相当する。

 ただ、開発が難渋するなか、わずか半年足らずで重慶鉱産公司の権益65%が転売された。その後、黔江鉱区は中聯煤層気公司(中国海洋石油総公司の傘下企業)の資本を迎え入れることを決定。酉陽東鉱区は、すでに華能集団公司に探査権・開発権を譲渡する方針が決まった。

 2011年7月に実施された第1弾入札(4鉱区)では、河南煤層気開発利用公司などが落札。河南煤層気開発利用は2012年上半期にようやく豪Dart Energyを提携パートナーに選択した。ただ、年末までに数本を試掘するにとどまっている。

 国土資源部の発表では、中国のシェールガス可採埋蔵量は約25兆立方米に達し、一般天然ガスの可採埋蔵量の10倍に上る。国家能源局が2012年3月に公表した「シェールガス発展5カ年計画」によると、中国政府は2015年の年産量を65億立方米に引き上げる予定という。ただ、シェールガスの採掘に多量の水が必要とされるほか、環境への影響が大きいため、フランスなど開発を禁止している国もある。
《亜州IR株式会社》

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