RSS

中国不動産デベロッパーのABP、英ロンドンの再開発で10億ポンド投入へ

2013年6月3日(月) 11時24分(タイ時間)
【中国】中国企業が英国で大型投資プロジェクトに着手するようだ。

 中国不動産デベロッパーの「総部基地控股公司(Advanced Business Park:ABP)」は29日、ロンドン市東部の港湾地域ロイヤル・アルバート・ドックに「アジアビジネスセンター」を建設する再開発計画について、ロンドン市政府と契約を結んだ。投資総額は約10億ポンド(約1500億円)規模。ロンドン市長によると、同エリアは“(シティ・オブ・ロンドン、カナリー・ワーフに続く)ロンドンで3番目の金融街”になるという。複数の香港メディアが30日付で伝えた。

 ABPの許為平・董事長によると、このプロジェクトは競売で落札したもので、準備に5~6年かかったという。投資資金10億ポンドについては、3割が自社の内部留保、3割が私募調達と金融機関からの融資、残りは物件を市場で現金化したもので賄うという。計画を3段階にわけ、約1年後に正式着工する計画。工期は10年を予定する。テナント第1弾は2017年にも入居する。

 建設予定地はロンドン・シティ空港に隣接し、面積は14.2ヘクタール。ロイヤル・アルバート・ドックは19世紀後半に完成した当時は英国最大のふ頭だったものの、水深の関係で大型コンテナ船が入港できなくなると、1950年代ごろからカナリー・ワーフと同様に徐々に衰退。1980年代に閉鎖され、ふ頭や倉庫などは廃棄されていた。北京拠点のABPは英不動産デベロッパーと提携し、アジア企業誘致に向け、広大なビジネス街を開発する。オフィスビルのほか、住宅や商業店舗などを含む複合プロジェクトになる見通しだ。現地に2万人の雇用機会を生み出すと期待されている。

 英メディアによると、ABPは北京市政府と関係が深いようだ。董事長は英国籍華人の許為平氏(浙江省出身)。許氏はかって、国務院農村政策研究室の下部機関にいた際、中国共産党中央紀律検査委員会の書記を現在務めている王岐山氏と共同で働いた経緯があるという。許氏は03年、王氏が北京市長代理だった際、北京市四環路の西南部でビジネス街「総部基地」を開発した。

 英国と中国との関係は、昨年の悪化した状態から改善傾向にある。英キャメロン首相が今月8日、「英国はチベットが中国の一部であることを承認し、チベット独立を支持しない」と表明(キャメロン首相は12年5月、中国政府の強い反対を押し切り、亡命しているダライ・ラマ14世と会談。両国の関係悪化につながっていた)。また、EU欧州委員会が今月、中国製太陽光発電パネルに対して反ダンピング課税を検討した際にも、英国は反対する姿勢を示した。
《亜州IR株式会社》


新着PR情報